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2022/05/11 13:26

香港前場:ハンセン1.7%高で5日ぶり反発、上海総合は1.6%上昇 無料記事

11日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比337.49ポイント(1.72%)高の19971.18ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が160.66ポイント(2.41%)高の6818.91ポイントと6日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は660億3280万香港ドルに縮小している(10日前場は842億5780万香港ドル)。
 本土株高が支えとなる流れ。インフレ高進の警戒感などで売り先行したものの、本土市場で主要株価指数が上げ幅を広げる中、香港の指数も徐々に買いが優勢となった。中国経済対策の期待感が持続。新型コロナウイルス禍による景気腰折れを回避するため、政府は雇用やインフラ投資、消費振興などに向けた対策を矢継ぎ早に発表している。朝方公表された4月の中国物価統計では、消費者物価指数(CPI)が前年同月比プラス2.1%に達した。市場予想(1.8%)や前月実績(1.5%)からインフレが加速している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が9.9%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が8.2%高、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が7.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、医薬品が高い。上記した薬明生物技術のほか、上海復星医薬集団(2196/HK)が14.7%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が7.4%、四環医薬HD集団(460/HK)が7.3%、中国生物製薬(1177/HK)が4.6%ずつ上昇した。産業支援策が期待される。中国国家発展改革委員会(発改委)は10日、バイオテクノロジーを活用した「生物経済」の第14次5カ年計画(2021〜25年)を発表した。
 半導体セクターも急伸。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が6.6%高、晶門半導体(2878/HK)が5.3%高、華虹半導体(1347/HK)が4.3%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.6%高で引けた。当局が産業育成スタンスを一段と強めるとの思惑が改めて広がっている。一部外電は昨日、米商務省は新たに、国内企業による中国企業への先進的な半導体製造装置の販売を禁止することを検討しているもよう――などと報じた。
 証券セクターもしっかり。広発証券(1776/HK)が4.1%高、海通証券(6837/HK)と国聯証券(1456/HK)がそろって2.7%高と値を上げている。証券監督管理委員会の王主席がA株市場に強気な見方を示す中、市場活性化の期待が高まった。
 他の個別株動向では、新興EV(電気自動車)メーカー、理想汽車(リ・オート:2015/HK)が11.2%高。同社は昨日引け後、今年第2四半期(4〜6月)の売上高が前年同期比で22.3〜39.8%増加するとの見通しを明らかにした。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.63%高の3085.43ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。消費関連株、医薬品株、資源・素材株、運輸株、エネルギー株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、銀行株も売られた。


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