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2022/10/31 13:22

香港前場:ハンセン0.9%高で反発、上海総合は0.03%下落 無料記事

週明け31日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比131.95ポイント(0.89%)高の14995.01ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が24.95ポイント(0.50%)高の5053.93ポイントとそろって反発した。売買代金は689億4320万香港ドルに拡大している(28日前場は598億880万香港ドル)。
 自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。ハンセン指数はこのところ急ピッチに下落し、足もとでは約13年半ぶりの安値を切り下げていた。また、先週の米株市場で、アップルやインテルの決算好感でナスダック指数が急反発したことも追い風となっている。中国景況感悪化などを嫌気した売りが先行したものの、指数は前引けにかけてプラス圏に浮上した。寄り付き直後に公表された10月の中国製造業PMIは49.2となり、予想(49.8)以上に前月実績(50.1)から低下。景況判断の境目となる50を再び割り込んでいる。市場の一部からは、「当局は景気対策を強める」との声も聞かれた。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄が相場をけん引。ハンセン科技(テック)指数は3.5%高と他の指数をアウトパフォームした。主要な構成銘柄では、美団(3690/HK)が4.9%高、騰訊HD(700/HK)が4.5%高、小米集団(1810/HK)が3.7%高と値を上げている。
 電気自動車(EV)関連も高い。比亜迪(1211/HK)が7.2%、蔚来集団(9866/HK)が4.8%、小鵬汽車(9868/HK)が2.3%、理想汽車(2015/HK)が1.9%ずつ上昇した。比亜迪に関しては、7〜9月期決算で純利益が4.5倍に拡大したことも材料視されている。
 医療サービス関連もしっかり。京東健康(6618/HK)が2.6%高、平安健康医療科技(1833/HK)が2.2%高、阿里健康信息技術(241/HK)が2.1%高で前場取引を終えた。
 半面、中国不動産セクターは安い。龍湖集団HD(960/HK)が23.9%、碧桂園HD(2007/HK)が6.3%、合景泰富集団HD(1813/HK)が6.1%ずつ下落した。中国不動産業を巡っては、財務不安が依然としてくすぶっている。中堅デベロッパーの龍湖集団については、経営不安が意識された。同社は10月28日引け後、創業者の呉亜軍氏(58歳)が取締役会主席、執行取締役を同日付で辞任したと報告している。
 レストランチェーンや酒造など飲食関連もさえない。九毛九国際HD(9922/HK)が3.6%安、海底撈国際HD(6862/HK)が3.5%安、海倫司国際HD(9869/HK)が2.9%安、華潤ビールHD(291/HK)が4.6%安、青島ビール(168/HK)が1.8%安と値を下げた。
 一方、本土マーケットは小幅に3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.03%安の2914.95ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。エネルギー株、公益株、運輸株、食品・酒造株、銀行・保険株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。医薬品株、自動車株、証券株、軍事関連株も買われた。


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