2022/08/31 13:30
香港前場:ハンセン0.4%安で3日続落、上海総合は1.2%下落
31日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比78.03ポイント(0.39%)安の19871.00ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が7.18ポイント(0.10%)安の6832.99ポイントとそろって3日続落した。売買代金は545億690万香港ドルとなっている(30日前場は548億6600万香港ドル)。
内外環境の不透明感が投資家心理を冷やす流れ。欧米では、インフレ抑制のため金融引き締めが長期化するとの見方が広がっている。景気が下押しされると懸念された。内部的には、新型コロナウイルス対策の行動抑制強化がマイナス。実体経済に与える影響が不安視された。ただ、大きく売り込む動きはみられない。中国政府が各種の経済対策を打ち出す中、景気下支えの効果が期待されている。指数は前引けにかけて下げ幅を縮小させた。寄り付き直後に公表された8月の製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.4となり、前月実績(49.0)と市場予想(49.2)を上回ったが、景況判断の境目となる50は前月に続き下回っている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(1211/HK)が9.5%安、本土不動産デベロッパーの碧桂園HD(2007/HK)が6.0%安、香港不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.6%安と下げが目立った。比亜迪に関しては、有力株主の保有株一部売却がネガティブ。複数の香港メディアが報じたところによれば、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK/NYSE)は8月24日、保有する比亜迪H株のうち、133万1000株を売却していた。
セクター別では、石油生産・掘削、石炭などエネルギー関連が安い。中国石油天然気(857/HK)が2.1%、中国海洋石油(883/HK)が1.8%、中海油田服務(2883/HK)が2.5%、エン鉱能源集団(1171/HK)が4.1%、中国中煤能源(1898/HK)が3.3%ずつ下落した。原油安を嫌気。昨夜のWTI原油先物は、前日比5.5%安と急落した。
非鉄セクターもさえない。江西カン鋒リ業(1772/HK)が4.4%安、江西銅業(358/HK)が2.2%安、中国アルミ(2600/HK)が2.0%安で前場取引を終えた。リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業が公表した中間決算は、利益5倍に膨らんでいる。ただ、これを好感する買いは限定された。
海運関連セクターも売られる。太平洋航運集団(2343/HK)が4.2%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.0%安、東方海外(316/HK)が3.1%安、中遠海運発展(2866/HK)が5.6%安、中国国際海運集装箱(2039/HK)が3.3%安と値を下げた。業績不振が逆風。中遠海運能源運輸と中遠海運発展の中間期業績は、そろって減益となっている。
半面、「ニューエコノミー」関連銘柄は総じてしっかり。ハンセン科技(テック)指数は0.8%逆行高した。個別では、インターネット専業保険で中国最大手の衆安在線財産保険(6060/HK)が4.1%高、画像処理ソフト中国最大手の商湯集団(20/HK)が3.5%高、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が3.0%高と上げが目立った。
一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.18%安の3189.26ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。エネルギー株、素材株、自動車株、インフラ関連株、軍事関連株なども売られた。半面、金融株は高い。酒造株も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
内外環境の不透明感が投資家心理を冷やす流れ。欧米では、インフレ抑制のため金融引き締めが長期化するとの見方が広がっている。景気が下押しされると懸念された。内部的には、新型コロナウイルス対策の行動抑制強化がマイナス。実体経済に与える影響が不安視された。ただ、大きく売り込む動きはみられない。中国政府が各種の経済対策を打ち出す中、景気下支えの効果が期待されている。指数は前引けにかけて下げ幅を縮小させた。寄り付き直後に公表された8月の製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.4となり、前月実績(49.0)と市場予想(49.2)を上回ったが、景況判断の境目となる50は前月に続き下回っている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(1211/HK)が9.5%安、本土不動産デベロッパーの碧桂園HD(2007/HK)が6.0%安、香港不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.6%安と下げが目立った。比亜迪に関しては、有力株主の保有株一部売却がネガティブ。複数の香港メディアが報じたところによれば、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK/NYSE)は8月24日、保有する比亜迪H株のうち、133万1000株を売却していた。
セクター別では、石油生産・掘削、石炭などエネルギー関連が安い。中国石油天然気(857/HK)が2.1%、中国海洋石油(883/HK)が1.8%、中海油田服務(2883/HK)が2.5%、エン鉱能源集団(1171/HK)が4.1%、中国中煤能源(1898/HK)が3.3%ずつ下落した。原油安を嫌気。昨夜のWTI原油先物は、前日比5.5%安と急落した。
非鉄セクターもさえない。江西カン鋒リ業(1772/HK)が4.4%安、江西銅業(358/HK)が2.2%安、中国アルミ(2600/HK)が2.0%安で前場取引を終えた。リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業が公表した中間決算は、利益5倍に膨らんでいる。ただ、これを好感する買いは限定された。
海運関連セクターも売られる。太平洋航運集団(2343/HK)が4.2%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.0%安、東方海外(316/HK)が3.1%安、中遠海運発展(2866/HK)が5.6%安、中国国際海運集装箱(2039/HK)が3.3%安と値を下げた。業績不振が逆風。中遠海運能源運輸と中遠海運発展の中間期業績は、そろって減益となっている。
半面、「ニューエコノミー」関連銘柄は総じてしっかり。ハンセン科技(テック)指数は0.8%逆行高した。個別では、インターネット専業保険で中国最大手の衆安在線財産保険(6060/HK)が4.1%高、画像処理ソフト中国最大手の商湯集団(20/HK)が3.5%高、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が3.0%高と上げが目立った。
一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.18%安の3189.26ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。エネルギー株、素材株、自動車株、インフラ関連株、軍事関連株なども売られた。半面、金融株は高い。酒造株も買われた。
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