2022/09/29 13:38
香港前場:ハンセン1.3%高で反発、上海総合は0.3%上昇
29日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比216.01ポイント(1.25%)高の17466.89イント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が68.82ポイント(1.15%)高の6027.44ポイントとそろって反発した。売買代金は413億8680万香港ドルとなっている(28日前場は523億3000万香港ドル)。
米金利低下が好感される流れ。昨夜の米債券市場では、英国の市場安定策を材料に、米10年債利回りが12年ぶりとなった4.0%台から3.7%台に落ち着いた。通貨を米ドルにペッグしている香港でも、域内の急速な金利上昇懸念が薄らいでいる。中国当局の景気テコ入れスタンスも追い風。中央銀行の中国人民銀行は28日、企業の設備更新・改造に関する特別再貸出を実施すると発表した。国務院(内閣に相当)は28日の常務会議で、第4四半期の景気回復に向け、各種の政策を全面的に実施していく方針を強調している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子商取引(Eコマース)の中国最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が4.4%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が3.1%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が2.9%高と上げが目立った。
セクター別では、石炭や石油のエネルギー関連が高い。上記した中国神華能源のほか、中国中煤能源(1898/HK)が3.0%、エン鉱能源集団(1171/HK)が2.1%、中国石油天然気(857/HK)が1.9%、中国海洋石油(883/HK)が1.4%ずつ上昇した。原油高が追い風。昨夜のNY市場では、WTI原油先物が4.6%高と大幅続伸した。
香港拠点の電力や不動産もしっかり。中電HD(2/HK)が2.1%高、電能実業(6/HK)が2.0%高、恒隆地産(101/HK)が1.9%高、長江実業集団(1113/HK)が1.8%高で引けた。
太陽光発電の関連銘柄も物色される。北京能源国際HD(686/HK)が3.5%高、莱特玻璃集団(6865/HK)が2.2%高、信義光能HD(968/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは安い。旭輝(884/HK)が16.3%、碧桂園HD(2007/HK)が6.9%、合景泰富地産(1813/HK)が5.7%、広州富力地産(2777/HK)が5.6%ずつ下落した。業界の債務不安が改めて意識される。上海を拠点とする旭輝に債務不履行(デフォルト)観測が浮上。同社株価は前日(28日)も、27日比32.3%安と急落している。同社は比較的財務が健全とみられていただけに、投資家の受けた衝撃は大きかったもようだ。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.27%高の3053.33ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が高い。素材株、エネルギー株、消費関連株、ハイテク株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、銀行株、運輸株も売られている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米金利低下が好感される流れ。昨夜の米債券市場では、英国の市場安定策を材料に、米10年債利回りが12年ぶりとなった4.0%台から3.7%台に落ち着いた。通貨を米ドルにペッグしている香港でも、域内の急速な金利上昇懸念が薄らいでいる。中国当局の景気テコ入れスタンスも追い風。中央銀行の中国人民銀行は28日、企業の設備更新・改造に関する特別再貸出を実施すると発表した。国務院(内閣に相当)は28日の常務会議で、第4四半期の景気回復に向け、各種の政策を全面的に実施していく方針を強調している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子商取引(Eコマース)の中国最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が4.4%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が3.1%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が2.9%高と上げが目立った。
セクター別では、石炭や石油のエネルギー関連が高い。上記した中国神華能源のほか、中国中煤能源(1898/HK)が3.0%、エン鉱能源集団(1171/HK)が2.1%、中国石油天然気(857/HK)が1.9%、中国海洋石油(883/HK)が1.4%ずつ上昇した。原油高が追い風。昨夜のNY市場では、WTI原油先物が4.6%高と大幅続伸した。
香港拠点の電力や不動産もしっかり。中電HD(2/HK)が2.1%高、電能実業(6/HK)が2.0%高、恒隆地産(101/HK)が1.9%高、長江実業集団(1113/HK)が1.8%高で引けた。
太陽光発電の関連銘柄も物色される。北京能源国際HD(686/HK)が3.5%高、莱特玻璃集団(6865/HK)が2.2%高、信義光能HD(968/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは安い。旭輝(884/HK)が16.3%、碧桂園HD(2007/HK)が6.9%、合景泰富地産(1813/HK)が5.7%、広州富力地産(2777/HK)が5.6%ずつ下落した。業界の債務不安が改めて意識される。上海を拠点とする旭輝に債務不履行(デフォルト)観測が浮上。同社株価は前日(28日)も、27日比32.3%安と急落している。同社は比較的財務が健全とみられていただけに、投資家の受けた衝撃は大きかったもようだ。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.27%高の3053.33ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が高い。素材株、エネルギー株、消費関連株、ハイテク株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、銀行株、運輸株も売られている。
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