2022/08/16 17:41
香港大引:ハンセン1.1%安で続落、テック指数は2.0%下落
16日の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比210.34ポイント(1.05%)安の19830.52ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が86.53ポイント(1.27%)安の6727.94ポイントとそろって続落した。売買代金は986億9630万香港ドルに拡大している(15日は737億9400万香港ドル)。
中国経済の先行き不透明感が重しとなる流れ。7月の各種経済統計が下振れたことや、電力不足により、一部地域で工場操業が一時停止に追い込まれていることも懸念されている。また、原油や金属の商品市況安も嫌気された。中国人民銀行(中央銀行)の緩和スタンスや、当局の産業支援策などを手がかりに買われる場面がみられたものの、指数は後場途中からマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄が急落。ハンセン科技(テック)指数は2.0%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が9.1%安、電子書籍ストアの閲文集団(772/HK)が7.1%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が4.4%安と下げが目立っている。美団に関しては、大株主の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が保有する全て、または大部分の株式を売却する計画――との情報が伝わったことを売り材料視した(テンセント株は0.9%逆行高)。閲文集団については、中間決算の8割減益が失望されている。
石油セクターも安い。大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.7%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.4%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.7%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が1.5%ずつ下落した。原油安が逆風。昨夜のWTI原油先物は2.9%安と続落し、一時、約半年ぶりの安値を付けた。
非鉄・鉄鋼セクターもさえない。江西カン鋒リ業(1772/HK)が2.5%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.0%安、中国宏橋集団(1378/HK)が1.5%安、中国東方集団HD(581/HK)が3.1%安、鞍鋼(347/HK)が2.2%安で引けた。
半面、管理サービスやデベロッパーの中国不動産セクターは急伸。碧桂園服務HD(6098/HK)が15.0%高、龍湖集団HD(960/HK)が12.4%高、碧桂園HD(2007/HK)が9.1%高と値を上げた。利下げの恩恵が期待されたことに加え、当局の産業支援スタンスを材料視している。不動産デベロッパーの流動性圧力を緩和するため、中国の金融当局は新たな措置を打ち出す方針――と報じられた。
中国発電セクターも高い。華電国際電力(1071/HK)が6.7%、華潤電力HD(836/HK)が5.6%、華能国際電力(902/HK)が4.6%、中国電力国際発展(2380/HK)が4.5%ずつ上昇した。電力販売の拡大が期待される。「中国の四川、陝西、湖北など十数省で40〜43度の高温が続き、電力消費が急増している」と伝わった。
一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%高の3277.89ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。発電・電力設備株、空運株、半導体株、自動車株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。非鉄株、医薬品株、酒造株、金融株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国経済の先行き不透明感が重しとなる流れ。7月の各種経済統計が下振れたことや、電力不足により、一部地域で工場操業が一時停止に追い込まれていることも懸念されている。また、原油や金属の商品市況安も嫌気された。中国人民銀行(中央銀行)の緩和スタンスや、当局の産業支援策などを手がかりに買われる場面がみられたものの、指数は後場途中からマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄が急落。ハンセン科技(テック)指数は2.0%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が9.1%安、電子書籍ストアの閲文集団(772/HK)が7.1%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が4.4%安と下げが目立っている。美団に関しては、大株主の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が保有する全て、または大部分の株式を売却する計画――との情報が伝わったことを売り材料視した(テンセント株は0.9%逆行高)。閲文集団については、中間決算の8割減益が失望されている。
石油セクターも安い。大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.7%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.4%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.7%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が1.5%ずつ下落した。原油安が逆風。昨夜のWTI原油先物は2.9%安と続落し、一時、約半年ぶりの安値を付けた。
非鉄・鉄鋼セクターもさえない。江西カン鋒リ業(1772/HK)が2.5%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.0%安、中国宏橋集団(1378/HK)が1.5%安、中国東方集団HD(581/HK)が3.1%安、鞍鋼(347/HK)が2.2%安で引けた。
半面、管理サービスやデベロッパーの中国不動産セクターは急伸。碧桂園服務HD(6098/HK)が15.0%高、龍湖集団HD(960/HK)が12.4%高、碧桂園HD(2007/HK)が9.1%高と値を上げた。利下げの恩恵が期待されたことに加え、当局の産業支援スタンスを材料視している。不動産デベロッパーの流動性圧力を緩和するため、中国の金融当局は新たな措置を打ち出す方針――と報じられた。
中国発電セクターも高い。華電国際電力(1071/HK)が6.7%、華潤電力HD(836/HK)が5.6%、華能国際電力(902/HK)が4.6%、中国電力国際発展(2380/HK)が4.5%ずつ上昇した。電力販売の拡大が期待される。「中国の四川、陝西、湖北など十数省で40〜43度の高温が続き、電力消費が急増している」と伝わった。
一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%高の3277.89ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。発電・電力設備株、空運株、半導体株、自動車株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。非鉄株、医薬品株、酒造株、金融株も売られた。
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