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2022/06/10 13:28

香港前場:ハンセン0.2%安で続落、上海総合0.6%上昇 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比40.19ポイント(0.18%)安の21828.86ポイントと続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は12.32ポイント(0.16%)高の7618.67ポイントと反発した。売買代金は768億3200万香港ドルにやや縮小している(9日前場は915億5140万香港ドル)。
 欧米の金融引き締めが不安視される流れ。欧州中央銀行(ECB)は9日、量的緩和を7月1日に終了させ、利上げも同月に実施すると発表した。米国では高インフレを背景に、引き締めを加速させるとの見方も浮上している。ただ、下値は限定的。世界銀行や経済協力開発機構(OECD)など、有力シンクタンクが経済見通しを相次ぎ引き下げるなか、中国政府は景気腰折れを回避するための対策を強めるとの見方が広がっている。ハンセン指数も一時、プラス圏で推移した。寄り付き直後に公表された5月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)がプラス2.1%となり上昇率は市場予想をやや下回っている。一方、生産者物価指数(PPI)はプラス6.4%と予想通りだった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国民営デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.8%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が3.1%安、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.3%安と下げが目立った。
 セクター別では、海運がさえない。太平洋航運集団(2343/HK)が4.8%安、海豊国際HD(1308/HK)が3.8%安、東方海外(316/HK)が3.4%安、中遠海運HD(1919/HK)が3.2%安とそろって続落した。
 空運セクターも安い。中国南方航空(1055/HK)が2.4%、中国東方航空(670/HK)が1.5%、中国国際航空(753/HK)が1.4%、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.3%ずつ下落した。
 半面、自動車セクターは高い。五菱汽車集団HD(305/HK)が8.2%、長城汽車(2333/HK)が5.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)と小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)がそろって3.8%、理想汽車(2015/HK)が3.5%ずつ上昇した。
 太陽光や風力の再生可能エネルギー発電の関連銘柄群も物色される。協キン科技HD(GCLテクノロジー・ホールディングス:3800/HK)が4.7%高、陽光能源HD(757/HK)が2.6%高、信義光能HD(968/HK)が2.1%高、新疆金風科技(2208/HK)が2.6%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が2.5%高で引けた。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.58%高の3257.59ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。公益株、素材株、医薬品株、ハイテク株、証券株、軍事関連株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。運輸株、銀行・保険株も売られた。


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