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2022/11/03 17:30

香港大引:ハンセン3.1%安で3日ぶりに反落、テック指数は3.8%下落 無料記事

 3日の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比487.68ポイント(3.08%)安の15339.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が184.52ポイント(3.45%)安の5170.51ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は986億5340万香港ドルとなっている(2日は1060億1660万香港ドル)。
 米金融引き締めの長期化懸念が投資家心理を重くする流れ。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、◇インフレは高止まりしている、◇利上げ停止の議論は時期尚早、◇最終的な金利想定は従来よりも高くなった――と発言した。FOMCでは、予想通り4会合連続で通常の3倍となる0.75%の利上げが決定されている。また、金融政策で米国に追随する香港でも、香港金融管理局(HKMA)が3日、政策金利である基準金利を3.50→4.25%に0.75%引き上げた。金利高が景気を冷やすと不安視されている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.8%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成銘柄30のうち下落28)。個別では、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来集団(9866/HK)が8.9%安、オンラインゲーム大手の網易(9999/HK)が6.9%安、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)が6.8%安と下げが目立っている。
 レストランチェーンなど飲食関連も安い。呷哺呷哺餐飲管理(520/HK)が8.4%、海倫司国際HD(9869/HK)が5.1%、九毛九国際HD(9922/HK)が4.7%、百勝中国HD(9987/HK)が4.3%ずつ下落している。前日の相場では、中国の経済再開(リ・オープン)が期待され、それぞれ大幅上昇していた。 
 医薬品セクターも急落。康希諾生物(6185/HK)が34.8%安、石薬集団(1093/HK)が9.7%安、中国生物製薬(1177/HK)が7.7%安、中国神威薬業集団(2877/HK)が4.2%安で引けた。バイオ医薬品ベンチャーの康希諾については、業績拡大の期待がはく落。同社は2日引け後、自主開発した吸入型新型コロナウイルスワクチンについて、業績の大幅成長をもたらすものではないとコメントしている。足もとでは、中国各地でカンシノ製吸入型ワクチンの接種が始まっていることを手がかりに、香港マーケットの同社株価は2日まで8連騰し、期間中に3倍近く上昇していた。
 中国不動産セクターもさえない。龍湖集団HD(960/HK)が8.2%安、雅居楽集団(3383/HK)が5.6%安、中国金茂HD(817/HK)が5.4%安、万科企業(2202/HK)が4.1%安と値を下げた。
 半面、中国発電セクターはしっかり。中国電力国際発展(2380/HK)が5.9%高、華潤電力HD(836/HK)が5.3%高、龍源電力集団(916/HK)が2.3%高、華電国際電力(1071/HK)が2.2%高とそろって反発した。
 一方、本土マーケットも3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.19%安の2997.81ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。自動車株、発電株、食品・酒造株、金融株、海運株、医薬品株なども売られた。半面、半導体関連株は高い。エネルギー株、自動車株、素材株、軍事関連株も買われた。


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