2022/05/23 17:40
香港大引:ハンセン1.2%安で反落、テック指数は2.5%下落
週明け23日の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比247.18ポイント(1.19%)安の20470.06ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が98.73ポイント(1.39%)安の7022.45ポイントとそろって反落した。売買代金は1051億3030万香港ドルに細っている(20日は1226億6760万香港ドル)。
新型コロナウイルス感染対策のマイナス面が改めて意識される流れ。首都北京市や天津市では行動制限が強化され、ロックダウン(都市封鎖)緩和が段階的に進んでいる上海市でも、一部地区で再び外出規制が講じられた。政府が「ゼロコロナ」政策を堅持しているだけに、全面的な経済活動正常化に時間がかかると不安視されている。米ハイテク株安も逆風。先週末の米株市場では、ナスダック指数が3日続落で年初来安値を更新している。その流れを継ぎ、香港では「ニューエコノミー」関連銘柄で構成されるハンセン科技(テック)指数が2.5%安と急落。他の指数をアンダーパフォームした。
ただ、指数は終盤に入り下げ幅をやや縮小させる。中国経済対策の期待感が根強いほか、米国の対中圧力緩和も期待された。訪日中のバイデン米大統領は23日、日米共同記者会見で「対中関税の引き下げを検討している」などと発言している。(亜州リサーチ編集部)
テック指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が9.7%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が7.4%安、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK)が7.0%安と下げが目立った。
中国スポーツ用品セクターも急落。李寧(リーニン:2331/HK)が9.1%安、特歩国際(1368/HK)が4.3%安、中国動向(3818/HK)が3.7%安、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.4%安で引けた。外出規制の広がりで、スポーツ需要も縮小すると警戒されている。
外食や酒造の飲食関連もさえない。九毛九国際HD(9922/HK)が6.9%安、百勝中国HD(9987/HK)が3.1%安、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が2.7%安、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が2.0%安、華潤ビールHD(291/HK)が1.9%安と値を下げた。
他の個別株動向では、小型電子部品メーカー大手、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が6.9%安。四半期ごとに行っている指数構成銘柄の定期見直しで、ハンセン指数の構成銘柄から除外されたことを嫌気した(発効は6月13日)。
半面、海上輸送やコンテナ生産・リースの銘柄群は物色される。東方海外(316/HK)が6.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.8%高、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が3.4%高、中遠海運発展(2866/HK)が2.6%高で取引を終えた。東方海外は上述した指数入れ替えで、ハンセン指数の新規採用が決まったことが手がかり。ほか、新規採用予定の銘柄群は、アルミ製品の中国宏橋集団(チャイナ・ホンチョオ・グループ:1378/HK)が7.9%高、ICファウンドリの中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.3%高、自動車ディーラーの中升集団HD(ヂョンシェン・グループ:881/HK)が0.1%高となっている。
一方、本土マーケットは小幅に3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%高の3146.86ポイントで取引を終了した。非鉄・鉄鋼株が高い。海運・港湾株、エネルギー株、医薬品株、ハイテク株、自動車株なども買われている。半面、不動産株は安い。公益株、銀行・保険株、食品飲料株、インフラ関連株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
新型コロナウイルス感染対策のマイナス面が改めて意識される流れ。首都北京市や天津市では行動制限が強化され、ロックダウン(都市封鎖)緩和が段階的に進んでいる上海市でも、一部地区で再び外出規制が講じられた。政府が「ゼロコロナ」政策を堅持しているだけに、全面的な経済活動正常化に時間がかかると不安視されている。米ハイテク株安も逆風。先週末の米株市場では、ナスダック指数が3日続落で年初来安値を更新している。その流れを継ぎ、香港では「ニューエコノミー」関連銘柄で構成されるハンセン科技(テック)指数が2.5%安と急落。他の指数をアンダーパフォームした。
ただ、指数は終盤に入り下げ幅をやや縮小させる。中国経済対策の期待感が根強いほか、米国の対中圧力緩和も期待された。訪日中のバイデン米大統領は23日、日米共同記者会見で「対中関税の引き下げを検討している」などと発言している。(亜州リサーチ編集部)
テック指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が9.7%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が7.4%安、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK)が7.0%安と下げが目立った。
中国スポーツ用品セクターも急落。李寧(リーニン:2331/HK)が9.1%安、特歩国際(1368/HK)が4.3%安、中国動向(3818/HK)が3.7%安、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.4%安で引けた。外出規制の広がりで、スポーツ需要も縮小すると警戒されている。
外食や酒造の飲食関連もさえない。九毛九国際HD(9922/HK)が6.9%安、百勝中国HD(9987/HK)が3.1%安、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が2.7%安、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が2.0%安、華潤ビールHD(291/HK)が1.9%安と値を下げた。
他の個別株動向では、小型電子部品メーカー大手、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が6.9%安。四半期ごとに行っている指数構成銘柄の定期見直しで、ハンセン指数の構成銘柄から除外されたことを嫌気した(発効は6月13日)。
半面、海上輸送やコンテナ生産・リースの銘柄群は物色される。東方海外(316/HK)が6.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.8%高、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が3.4%高、中遠海運発展(2866/HK)が2.6%高で取引を終えた。東方海外は上述した指数入れ替えで、ハンセン指数の新規採用が決まったことが手がかり。ほか、新規採用予定の銘柄群は、アルミ製品の中国宏橋集団(チャイナ・ホンチョオ・グループ:1378/HK)が7.9%高、ICファウンドリの中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.3%高、自動車ディーラーの中升集団HD(ヂョンシェン・グループ:881/HK)が0.1%高となっている。
一方、本土マーケットは小幅に3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%高の3146.86ポイントで取引を終了した。非鉄・鉄鋼株が高い。海運・港湾株、エネルギー株、医薬品株、ハイテク株、自動車株なども買われている。半面、不動産株は安い。公益株、銀行・保険株、食品飲料株、インフラ関連株も売られた。
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