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2022/11/07 13:27

香港前場:ハンセン3.4%高で続伸、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 週明け7日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比553.43ポイント(3.42%)高の16714.57ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が193.59ポイント(3.53%)高の5676.11ポイントとそろって続伸した。売買代金は887億7020万香港ドルとなっている(4日前場は887億2030万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を押し上げる流れ。取引時間中に公表された10月の貿易統計が弱い内容となる中(ドル建て輸出が予想外のマイナスなど)、当局は景気テコ入れ策を強めるとの見方が広がった。足もとでは、中国景気の悪化を示唆する経済指標発表が相次いでいる。人民元安進行の過度な懸念も後退。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、7営業日ぶりに、人民元レートの対米ドル基準値を元高方向に設定した。新型コロナウイルス感染拡大や行動抑制の強化を警戒した売りが先行したものの、指数はほどなくプラスに転じ、前引けにかけて上げ幅を拡大している。中国当局は「ゼロコロナ」政策を堅持すると繰り返し述べているが、市場では規制緩和の期待も根強い状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面高(構成銘柄73のうち上昇71)。個別では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が14.2%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が12.7%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が9.6%高と上げが目立った。
 非鉄や鉄鋼、セメントなど素材セクターも高い。中国アルミ(2600/HK)が7.9%、江西銅業(358/HK)が6.6%、重慶鋼鉄(1053/HK)が16.4%、中国東方集団HD(581/HK)が4.3%、華潤水泥HD(1313/HK)が4.9%、安徽海螺水泥(914/HK)が4.4%ずつ上昇した。
 海運・港湾セクターも物色される。東方海外(316/HK)が6.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が5.8%高、太平洋航運集団(2343/HK)が5.4%高、招商局港口HD(144/HK)が3.8%高、天津港発展HD(3382/HK)が3.1%高で引けた。10月貿易統計は下振れたが、今後の回復が期待されている。習近平・国家主席は4日、中国国際輸入博覧会(CIIE)の開会式で、「中国は引き続き市場開放を進め、全ての国と協力していく」とビデオ演説した。
 中国保険・証券セクターもしっかり。中国平安保険(2318/HK)が6.2%高、新華人寿保険(1336/HK)が4.9%高、華泰証券(6886/HK)が4.1%高、中信証券(6030/HK)が3.5%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.46%高の3084.88ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が高い。不動産株、保険・証券株、公益株、海運株、インフラ関連株なども買われた。半面、銀行株は安い。空運株、自動車株、医薬品株、軍事関連株も売られた。


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