20日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比359.55ポイント（1.74％）高の21020.61ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が129.16ポイント（1.82％）高の7226.55ポイントとそろって反発した。売買代金は490億5360万香港ドルとなっている（19日前場は448億1090万香港ドル）。
　米株高が好感される流れ。昨夜の米市場では、企業決算好調とインフレ懸念後退で主要株価指数がそろって急反発した。中国経済対策の期待感も持続。中国当局は景気腰折れを回避するため、各種対策を実施している。寄り付き前に中国人民銀行（中央銀行）が公表した銀行貸し出しの指標となる7月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート（LPR）」は、市場コンセンサス予想通り前月から据え置かれた。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業（669/HK）が5.7％高、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD（6862/HK）が5.2％高、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD（9988/HK）が4.3％高と上げが目立った。
　外食やカジノ、旅行代理店、空港などの銘柄群も高い。上記した海底撈国際のほか、百勝中国HD（9987/HK）が5.0％、海倫司国際HD（9869/HK）が3.9％、永利澳門（1128/HK）と美高梅中国HD（2282/HK）がそろって2.7％、携程集団（9961/HK）が5.1％、同程旅行HD（780/HK）が2.6％、北京首都国際機場（694/HK）が3.6％、海南美蘭国際空港（357/HK）が2.4％ずつ上昇した。
　海上輸送やコンテナリース・生産など海運セクターもしっかり。太平洋航運集団（2343/HK）が3.7％高、中遠海運能源運輸（1138/HK）が3.5％高、東方海外（316/HK）が2.6％高、中国国際海運集装箱（2039/HK）が3.1％高、中遠海運発展（2866/HK）が2.5％高で引けた。
　医薬品・医療機器セクターも物色される。百済神州（6160/HK）が4.5％高、薬明生物技術（2269/HK）が4.0％高、中国神威薬業集団（2877/HK）が3.0％高、海微創医療機器人集団（2252/HK）が7.9％高、微創医療科学（853/HK）が3.4％高で前場取引を終えた。　
　一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.67％高の3301.25ポイントで前場の取引を終了した。銀行・保険株が上げを主導する。医薬品株、ハイテク株、運輸株、素材株、食品・酒造株、軍事関連株なども買われた。半面、自動車株は安い。公益株、証券株も売られた。



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