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2022/08/01 17:42

香港大引:ハンセン0.05%高で4日ぶり反発、政策期待で吉利13%上昇 無料記事

 週明け1日の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比9.33ポイント(0.05%)高の20165.84ポイントと4日ぶりに反発する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は8.77ポイント(0.13%)安の6876.71ポイントと4日続落した。売買代金は1148億8520万香港ドルとなっている(7月29日は1246億9100万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。国務院(内閣に相当)は7月29日の常務会議で、新エネルギー自動車(NEV)の車両購置税(車両取得税)徴収開始の先送りを承認した。新型コロナウイルス禍などで困難に面している産業の支援に、増値税減免などの継続や、グリーンスマート家電の農村部普及策なども決定されている。ただ、上値は重い。中国景況感の悪化が逆風だ。週末に公表された7月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.0に停滞し、市場予想(50.3)に反し、前月(50.2)から低下。景況判断の境目となる50を再び割り込んでいる。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が12.9%高、ビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)が5.5%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.4%高と上げが目立った。ほか、金融大手グループのHSBC(5/HK)が5.0%高。HSBCが昼に公表した中間決算は、税引き前利益が15.3%減となったものの、配当が増額された。株価は後場からプラスに転じている。
 セクター別では、自動車が総じて高い。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が10.0%、蔚来集団(9866/HK)が8.3%、小鵬汽車(9868/HK)が6.7%ずつ上昇した。
 酒造やレストランチェーンなど飲食関連もしっかり。上述した百威亜太のほか、青島ビール(168/HK)が4.2%高、華潤ビールHD(291/HK)が2.0%高、奈雪的茶HD(2150/HK)が5.1%高、九毛九国際HD(9922/HK)が3.3%高、百勝中国HD(9987/HK)が2.9%高と値を上げた。
 半面、管理サービスやデベロッパーの中国不動産セクターは安い。碧桂園服務HD(6098/HK)が10.0%、世茂服務HD(873/HK)が9.1%、雅生活智慧城市服務(3319/HK)が8.8%、広州富力地産(2777/HK)が4.3%、碧桂園HD(2007/HK)が4.0%ずつ下落した。
 海上輸送やコンテナ生産・リース、港湾の海運セクターもさえない。太平洋航運集団(2343/HK)が3.7%安、中遠海運HD(1919/HK)が2.6%安、勝獅貨櫃(716/HK)が5.3%安、中遠海運発展(2866/HK)が3.2%安、招商局港口HD(144/HK)が3.8%安、中遠海運港口(1199/HK)が3.2%安で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.21%高の3259.96ポイントで取引を終了した。自動車株が高い。ハイテク株、酒造株、エネルギー株、食品飲料株、素材株、インフラ関連株、レジャー関連株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、金融株、医薬品株も売られた。


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