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2022/08/23 13:37

香港前場:ハンセン0.5%安で続落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 23日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比96.43ポイント(0.49%)安の19560.55ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が29.25ポイント(0.44%)安の6666.04ポイントとそろって続落した。売買代金は407億2500万香港ドルとなっている(22日前場は455億5440万香港ドル)。
 内外の不安材料が重しとなる流れ。米国では積極的な金融引き締めの警戒感が高まる中、米10年債利回りは上昇基調を強め、節目の3.0%を再び超えている。中国では、電力ひっ迫の影響が懸念された。猛暑による電力不足で、一部地域の計画停電は延長され、工場の稼働停止や商業施設の時間制限が実施されている。ただ、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。中国人民銀行(中央銀行)が金融緩和に動くなど、当局の景気下支えスタンスが材料視されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.6%安、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が3.6%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)が3.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、自動車が安い。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が4.1%、小鵬汽車(9868/HK)が2.1%、広州汽車集団(2238/HK)と比亜迪(1211/HK)がそろって1.3%ずつ下落した。
 香港拠点の不動産・金融セクターもさえない。新世界発展(17/HK)が1.7%安、長江実業集団(1113/HK)が1.1%安、恒隆地産(101/HK)が1.0%安、東亜銀行(23/HK)が1.9%安、申万宏源香港(218/HK)が1.7%安で引けた。香港域内では新型コロナウイルス感染が再拡大している。実体経済に対する影響も懸念された。
 半面、中国不動産セクターは高い。旭輝HD(884/HK)が3.7%、碧桂園HD(2007/HK)が3.1%、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.8%、華潤置地(1109/HK)が1.4%ずつ上昇した。中国の金利引き下げが追い風。人民銀が「ローンプライムレート(LPR)」を引き下げたことに追随し、住宅ローン金利も各地で引き下げられている。
 石炭・石油セクターもしっかり。エン鉱能源集団(1171/HK)が3.5%高、中国神華能源(1088/HK)が2.9%高、中国中煤能源(1898/HK)が2.6%高、中国海洋石油(883/HK)が2.3%高、中国石油天然気(857/HK)が1.7%高と値を上げた。
 他の個別株動向では、江蘇省拠点の製薬会社、翰森製薬集団(3692/HK)が2.4%高。「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」、清華大学、北京市政府が共同で立ち上げた非営利の新薬研究開発機関と提携したことが刺激材料だ。今回の契約により、翰森製薬は新型コロナウイルス治療薬候補の新薬「GDI-4405」シリーズについて、世界での開発、生産、商業化に関する独占的権利を取得する。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18%高の3283.65ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。公益株、ハイテク株、自動車株、海運株、保険・証券株なども買われた。半面、医薬品株は安い。素材株、食品・酒造株、軍事関連株も売られた。


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