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2022/09/27 13:37

香港前場:ハンセン1.1%安で5日続落、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 27日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比189.29ポイント(1.06%)安の17665.85ポイントと5日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.44ポイント(1.31%)安の6057.34ポイントと反落した。売買代金は443億6380万香港ドルとなっている(26日前場は539億2280万香港ドル)。
 景気懸念が投資家心理の重しとなる流れ。中国では、全国工業企業の今年1〜8月利益総額が前年同期比で2.1%減少した。マイナス成長は2カ月連続で、減少率は1〜7月の1.1%から拡大している。国際機関や投資銀行などからは、中国経済成長見通し引き下げが相次ぐ状況。世界銀行は27日、中国の2022年国内総生産(GDP)成長率予想を2.8%と予測した。4月時点の予測値(5.0%)から2.2ポイント下方修正している。米国や欧州で利上げペースが加速すると見込まれる中、急速な金利高が世界景気後退リスクを高めるとの不安も続いた。中国の景気テコ入れ策や経済活動正常化などに期待した買いが先行したものの、上値は重く、指数は程なくマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港リートの領展房地産投資信託基金(823/HK)が3.6%安、地下鉄運営の香港鉄路(MTR:66/HK)が3.3%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)が3.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、非鉄や鉄鋼、セメントなど素材が安い。江西銅業(358/HK)が3.9%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.8%、中国東方集団HD(581/HK)が3.7%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.4%、安徽海螺水泥(914/HK)が3.0%、中国西部水泥(2233/HK)が2.2%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。旭輝HD(884/HK)が5.5%安、広州富力地産(2777/HK)が4.2%安、碧桂園HD(2007/HK)が3.2%安、龍湖集団HD(960/HK)が2.5%安で引けた。
 半面、マカオ・カジノは総じて高い。新濠国際発展(200/HK)が7.3%、美高梅中国HD(2282/HK)が4.2%、永利澳門(1128/HK)が4.1%ずつ上昇した。中国本土からマカオへの団体旅行について、中国当局が再開を決定したことが引き続き材料視されている。団体客の受け入れは、新型コロナウイルス流行以来、およそ3年ぶり。本土客はカジノ総収入に占める割合が大きいだけに、業績の早期回復も期待されている。
 一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%高の3059.21ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。医薬品株、保険・証券株、食品・酒造株、運輸株、軍事関連株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。素材株、不動産株、銀行株も売られた。



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