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2022/08/12 13:28

香港前場:ハンセン0.3%高で続伸、上海総合は0.2%下落 無料記事

 12日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比64.50ポイント(0.32%)高の20146.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が32.11ポイント(0.47%)高の6855.50ポイントとそろって続伸した。売買代金は392億5560万香港ドルとなっている(11日前場は435億7130万香港ドル)。
 中国企業の業績改善が相場を支える流れ。香港上場企業の決算報告がピークを迎えつつある中、増益や増配を明らかにする企業が目立っている。中国当局が産業支援の動きを強めていることもプラスだ。ただ、中国本土で新型コロナウイルス感染が再拡大していることはマイナス。足もとで新規感染者数が急増したことで、製造業の拠点が集中する複数地域でロックダウン(都市封鎖)が導入された。指数は安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が5.8%高、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が3.8%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.1%高と上げが目立った。李寧が前日引け後に公表した中間決算では、純利益が前年同月比で11.6%増加している。
 セクター別では、中国の発電が高い。中国電力国際発展(2380/HK)が6.7%、華電国際電力(1071/HK)が5.4%、華能国際電力(902/HK)が4.6%、華潤電力HD(836/HK)が2.3%ずつ上昇した。
 海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターもしっかり。中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.5%高、東方海外(316/HK)が2.6%高、中遠海運HD(1919/HK)が1.0%高、中遠海運発展(2866/HK)が1.6%高、勝獅貨櫃(716/HK)が1.2%高で引けた。
 農業関連セクターも物色される。肥料販売中国最大手の中化化肥HD(297/HK)が3.8%高、窒素系肥料メーカーの中海石油化学(3983/HK)が2.8%高、アグリビジネスの超大現代農業(682/HK)が2.2%高、農機メーカー中国大手の第一トラクター(38/HK)が1.2%高で前場取引を終えた。
 業績動向を手がかりにした他の個別株動向では、携帯通信キャリア中国最大手の中国移動(941/HK)が1.6%高。同社の中間決算では、純利益が前年同期比で18.9%増加し、配当の増額も予定された。ほか、半導体ファウンドリ中国大手の華虹半導体(1347/HK)が2.1%高。同社の中間業績は利益が2.4倍に拡大し、売上は過去最高を記録した。
 半面、中国不動産セクターは安い。龍湖集団HD(960/HK)が3.4%、華潤置地(1109/HK)が1.8%、中国海外発展(688/HK)が1.6%ずつ下落した。龍湖集団には債務問題がくすぶっている。一部メディアは10日、コマーシャルペーパー(CP)返済が遅れていると報道。同日の株価は急落し、11日は買い戻しも入ったが、本日は改めて売りに押されている。
 本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%安の3276.53ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、医薬品株、銀行株、軍事関連株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。公益株、不動産株、運輸株、素材株も買われた。


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