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2022/07/15 13:32

香港前場:ハンセン1.2%安で5日続落、上海総合は0.2%下落 無料記事

15日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比247.63ポイント(1.19%)安の20503.58ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も85.60ポイント(1.20%)安の7040.35ポイントとそろって5日続落した。売買代金は664億9790万香港ドルとなっている(14日前場は549億3840万香港ドル)。
 中国景気の鈍化が懸念される流れ。取引時間中に公表された4〜6月の中国GDP成長率は0.4%に失速し、市場予想(1.2%)を大幅に下回った。中国の不動産ローン問題も引き続き不安材料となっている。資金不足などにより建設工事が中断した未完成住宅に関し、物件購入者による集団ローン不払いが中国各地で続出しているもようだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が5.5%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が5.1%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.5%安と下げが目立った。ほか、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が3.9%安。7月初めに上海警察から大量の個人情報が流出した事件に関連し、「アリババ幹部は上海当局の取り調べを受けている」と報じられた。
 セメントや鉄鋼など景気動向に敏感な素材セクターもさえない。華潤水泥HD(1313/HK)が2.3%安、中国西部水泥(2233/HK)が2.2%安、中国建材(3323/HK)が1.6%安、鞍鋼(347/HK)が3.7%安、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.9%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.3%安で引けた。鉄鋼3社は中間決算の純利益が大幅減少するとの弱気見通しをそろって明らかにしている。
 そのほか減益を予想した銘柄群では、建機大手の中聯重科(1157/HK)が6.6%安、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(2338/HK)が3.8%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.9%安などと値を下げた。
 医薬品・医療機器セクターも安い。中国生物製薬(1177/HK)が3.7%、山東新華製薬(719/HK)が3.0%、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.8%、海微創医療機器人集団(2252/HK)が3.9%、微創医療科学(853/HK)が3.4%ずつ下落した。
 半面、自動車セクターは高い。比亜迪(BYD:1211/HK)が4.9%、広州汽車集団(2238/HK)が4.3%、理想汽車(2015/HK)が2.7%ずつ上昇した。BYDについては、中間決算の大幅増益見通しが好感されている。
 そのほか、好業績見通しを明らかにした銘柄群では、石炭大手のエン鉱能源集団(1171/HK)が7.2%高、リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(1772/HK)が2.0%高、太陽光発電素材メーカーの協キン科技HD(3800/HK)が1.9%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が1.8%高と上げが目立った。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の3273.87ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。金融株、公益株、医薬品株、空運株なども売られた。半面、消費関連株は高い。ハイテク株、海運株、エネルギー株も買われた。



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