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2022/11/02 13:32

香港前場:ハンセン1.7%高で続伸、上海総合は0.9%上昇 無料記事

2日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比268.96ポイント(1.74%)高の15724.23ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が101.34ポイント(1.95%)高の5310.94ポイントと続伸した。売買代金は761億8360万香港ドルに拡大している(1日前場は652億4320万香港ドル)。
 中国経済活動の早期回復が期待される流れ。投与方法が簡単な「吸入型新型コロナウイルスワクチン」の接種が複数都市で始まり、感染拡大が落ち着くとの見方が広がった。また、当局は事実確認できないとしたものの、「中国が2023年初にも通関を再開する」との観測も引き続き材料視されている。米金融引き締めの長期化や、人民元安の進行などを嫌気し売り先行したが、下値は堅く、指数は程なくプラスに転じた。
 なお、香港天文台は台風警報「シグナル3」を発令中で、同警報は正午〜午後2時(現地時間)にかけて「シグナル8」への引き上げを検討する方針だ。その場合、規定により、発令15分後に証券取引所は全取引を中止する。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が13.3%高、同じくデベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が12.8%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が12.0%高と上げが目立った。
 医薬品セクターも高い。上記した石薬集団のほか、康希諾生物(6185/HK)が51.1%、上海復星医薬集団(2196/HK)が10.4%、広州白雲山医薬集団(874/HK)が5.2%ずつ上昇した。バイオ医薬品ベンチャーの康希諾は、上述の「吸入型新型コロナウイルスワクチン」を自社開発。同ワクチンが使用許可を得るのは世界初という。従来の注射での接種よりも免疫反応が改善される可能性が一部専門家から指摘された。
 レストランチェーンなど外食関連も急伸。海倫司国際HD(9869/HK)が17.0%高、百勝中国HD(9987/HK)が15.3%高、呷哺呷哺餐飲管理(520/HK)が8.7%高、九毛九国際HD(9922/HK)が8.4%高と値を上げた。百勝中国については、業績成長も支援材料。同社は2日、7〜9月にかけた今年第3四半期の業績を報告し、売上高が前年同期比5%増、純利益は117%増に達したことを明らかにした。
 マカオのカジノ関連も物色される。美高梅中国HD(2282/HK)が9.4%高、澳門博彩HD(880/HK)が8.7%高、永利澳門(1128/HK)が7.4%高、金沙中国(1928/HK)が6.7%高で引けた。
 半面、中国発電セクターもはさえない。中国電力国際発展(2380/HK)が3.3%安、華潤電力HD(836/HK)が2.5%安、華能国際電力(902/HK)が2.2%安、華電国際電力(1071/HK)が1.7%安と値を下げた。
 一方、本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.88%高の2995.26ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が高い。消費関連株、エネルギー株、不動産株、ハイテク株、素材株、運輸株、証券株なども買われた。半面、銀行・保険株は安い。公益株、軍事関連株も売られた。



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