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2022/06/22 13:36

香港前場:ハンセン1.2%安で4日ぶり反落、上海総合は0.3%下落 無料記事

 22日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比267.84ポイント(1.24%)安の21291.75ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が112.37ポイント(1.49%)安の7437.21ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は639億1980万香港ドルとなっている(21日前場は619億4230万香港ドル)。
 新規の買い材料に乏しい中、世界経済の先行き不安が再燃する流れ。欧米では金融引き締めを加速しつつあり、景気が下押しされるとの懸念がくすぶっている。米中関係の改善期待もやや後退。バイデン米政権が検討している対中制裁関税の引き下げ決定が先送りされると伝わったほか、米中首脳会談の開催時期も決まっていないもようだ。また、中国の電力ひっ迫や洪水・土砂災害も懸念材料として意識されている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄が急落。ハンセン科技(テック)指数は2.5%安と他の指数をアンダーパフォームしている。個別では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が12.1%安、オンライン医療の京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が8.8%安、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が4.8%安と下げが目立った。医薬品EC部門をもつ阿里健康と京東健康については、販売規制の強化が不安視されている。国家薬品監督管理局はこのほど、「薬品管理法実施条例」改正案のパブリックコメントを終了。同改正案では、「第三者プラットフォーム提供者による医薬品オンライン販売への直接参加を禁止する」との規定が新たに盛り込まれた。
 中国の不動産デベロッパーも安い。旭輝HD(884/HK)が2.0%、龍湖集団HD(960/HK)と広州富力地産(2777/HK)がそろって1.9%、合景泰富集団HD(1813/HK)が1.2%ずつ下落した。
 スポーツ用品や家電の消費セクターもさえない。安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が4.3%安、李寧(2331/HK)が2.6%安、361度国際(1361/HK)が2.4%安、海信家電集団(921/HK)が2.1%安、海爾智家(6690/HK)が1.1%安で引けた。
 半面、中国自動車セクターは高い。理想汽車(2015/HK)が5.7%、吉利汽車HD(175/HK)が5.0%、北京汽車(1958/HK)が3.5%ずつ上昇した。当局が自動車減税策を打ち出す中、ブローカー各社からは、販売改善見通しのリポートが相次いでいる。新興EVメーカーの理想汽車に関しては、スポーツ多目的車(SUV)の新モデルを正式発表したことも刺激。同社株は上場来高値を更新している。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33%安の3295.95ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。不動産株、公益株、エネルギー株、医薬品株、銀行株なども売られた。半面、自動車株は高い。素材株、運輸株、保険・証券株も買われた。



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