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2022/10/10 17:29

香港大引:ハンセン3.0%安で3日続落、半導体セクターに売り 無料記事

 週明け10日の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比523.39ポイント(2.95%)安の17216.66ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が193.94ポイント(3.19%)安の5880.71ポイントとそろって3日続落した。売買代金は951億530万香港ドルに拡大している(7日は570億60万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が投資家心理を冷やす流れ。米国の対中圧力や、米利上げペース加速の警戒感が高まっている。内部的には景気懸念の高まりがマイナス。8日に公表された民間集計の9月・中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.3となり、市場予想(54.4)以上に前月(55.0)から低下した。景況判断の分かれ目となる50を4カ月ぶりに割り込んでいる。また、国慶節の大型連休中(10月1〜7日)に、国内で新型コロナウイルスの新規感染者数が大幅に増加したこともマイナス材料だ。ウクライナを巡る地政学リスクも意識。ロシア軍はウクライナ大統領府をミサイル攻撃した――と10日午後に伝わった。先週は、「クリミア大橋をウクライナが爆破した」と報じられている。指数は大引けにかけて、一段安となった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの金沙中国(1928/HK)が9.2%安、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が8.8%安、資産総額で国内6位の招商銀行(3968/HK)が7.8%安と下げが目立った。
 セクター別では、半導体が安い。上海復旦微電子集団(1385/HK)が20.2%、華虹半導体(1347/HK)が9.4%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が7.2%、晶門半導体(2878/HK)が6.7%ずつ下落した。バイデン米政権は7日、半導体分野の先端技術を巡り、中国に対する輸出規制を拡大する新しい措置を発表。クレディ・スイスは最新リポートで、米国の新たな規制が中国の半導体工場の拡張を遅らせると指摘した。
 レストランチェーンや酒造の飲食関連も急落。海倫司国際HD(9869/HK)が7.4%安、海底撈国際HD(6862/HK)が7.3%安、九毛九国際HD(9922/HK)が3.3%安、華潤ビールHD(291/HK)が7.6%安、青島ビール(168/HK)が7.4%安で引けた。
 エアラインや代理店など旅行関連も売られる。中国南方航空(1055/HK)が5.7%安、中国国際航空(753/HK)が4.8%安、中国東方航空(670/HK)が4.5%安、同程旅行HD(780/HK)が8.1%安、携程集団(9961/HK)が6.9%安で取引を終えた。
 一方、国慶節連休明けの本土マーケットは4日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.66%安の2974.15ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、医薬品株、素材株、インフラ関連株、金融株なども売られた。半面、エネルギー株は買われている。


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