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2022/08/16 13:21

香港前場:ハンセン0.1%高で反発、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比22.78ポイント(0.11%)高の20063.64ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が19.93ポイント(0.29%)高の6834.40ポイントとそろって反発した。売買代金は412億1250万香港ドルとなっている(15日前場は438億1390万香港ドル)。
 米株高を好感した買いが先行する流れ。昨夜の米株市場では、インフレがピークアウトするとの期待が高まり、主要株価指数はそろって続伸した。中国の景気対策に対する期待感も改めて支えとなっている。中国人民銀行(中央銀行)は15日、中期貸出制度(MLF)金利を引き下げた。22日に公表される銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しても、MLFに連動するため、引き下げられるとみられている。ただ、上値は重い。原油や金属の商品市況安が嫌気されたほか、中国経済の先行き不透明感が投資家の慎重スタンスにつながっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、管理サービスやデベロッパーの本土不動産が急伸。碧桂園服務HD(6098/HK)が16.2%高、龍湖集団HD(960/HK)が13.5%高、碧桂園HD(2007/HK)が9.5%高で引けた。利下げの恩恵が期待されたことに加え、当局の産業支援スタンスを材料視している。不動産デベロッパーの流動性圧力を緩和するため、中国の金融当局は新たな措置を打ち出す方針――と報じられた。
 中国発電セクターも高い。華電国際電力(1071/HK)が5.0%、華潤電力HD(836/HK)が3.5%、中国電力国際発展(2380/HK)が3.0%、華能国際電力(902/HK)が2.4%ずつ上昇した。電力販売の拡大が期待される。「中国の四川、陝西、湖北など十数省で40〜43度の高温が続き、電力消費が急増している」と伝わった。
 建材セクターも物色される。中国建材(3323/HK)が2.9%高、華潤水泥HD(1313/HK)が2.5%高、安徽海螺水泥(914/HK)が1.6%高と値を上げた。
 半面、石油セクターは安い。大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.6%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.1%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.4%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が1.9%ずつ下落した。原油安が逆風。昨夜のWTI原油先物は2.9%安と続落し、一時、約半年ぶりの安値を付けた。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%高の3283.87ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。発電・電力設備株、消費関連株、運輸株、半導体株、銀行株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。非鉄・産金株、医薬品株、保険・証券株も売られた。


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