連休明け5日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比20.70ポイント（0.68％）高の3067.76ポイント（上海A株指数は0.68％高の3215.10ポイント）と4日続伸した。
　中国経済対策の期待感が引き続き相場を支える流れ。中国共産党は先週、習近平・総書記（国家主席）の主宰で中央政治局会議を開き、足元の経済情勢と政策活動について検討を行い、成長促進のため景気刺激策を強化すると言明した。人民元安の一服もプラス材料。オフショア人民元は3日に約1年半ぶりとなる6.68人民元台を記録していたが、5日朝方は6.62人民元台で推移している。パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長が大幅利上げに消極的な姿勢を示したことで、米金利が急低下。ドル買いの勢いが収まったことも支援材料だ。官民が報告した4月の中国景況感指数が悪化したことなどを嫌気し、朝方は上値の重い場面がみられたものの、指数は徐々に上げ幅を拡大している。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、消費関連の上げが目立つ。スーパーの永輝超市（601933/SH）が6.6％高、乳製品の光明乳業（600597/SH）が5.5％高、自動車の上海汽車集団（SAIC：600104/SH）が4.0％高、家電の海爾智家（600690/SH）が2.2％高と上昇した。
　医薬品株も物色される。北京同仁堂（600085/SH）がストップ高、国薬集団薬業（600511SH）が7.8％高、人福医薬集団（600079/SH）が6.2％高で引けた。
　海上輸送・港湾の銘柄群も急伸。中遠海運特殊運輸 (600428/SH）がストップ高、中遠海運HD（601919/SH）が4.0％高、上海国際港務（600018/SH）が7.9％高、青島港国際（601298/SH）が2.8％高で取引を終えた。ハイテク株、素材株、エネルギー株、防衛関連株なども買われている。
　半面、銀行・証券株はさえない。招商銀行（600036/SH）が1.7％安、交通銀行（601328/SH）が1.8％安、東方証券（600958/SH）が4.6％安と値を下げた。不動産株、空運株も売られている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.54ポイント（0.18％）高の291.85ポイント、深センB株指数が7.35ポイント（0.70％）高の1051.82ポイントで終了した。


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