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2022/07/21 13:46

香港前場:ハンセン1.4%安で反落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比285.39ポイント(1.37%)安の20604.83ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が75.16ポイント(1.05%)安の7103.91ポイントとそろって反落した。売買代金は487億3040万香港ドルとなっている(20日前場は490億5360万香港ドル)。
 中国経済の先行き不安が強まる流れ。アジア開発銀行(ADB)は21日、アジア太平洋地域の経済見通しの最新版を公表し、中国の経済成長率について従来の5.0%から4.0%に大幅下方修正した。また、中国の不動産ローン問題の警戒感、大型経済対策の期待感後退もマイナス。中国の李克強・首相は19日、大規模な景気刺激策の実施に慎重な姿勢を示し、成長目標の一定の下振れを容認する姿勢を示唆している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が6.4%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が4.8%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.6%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産関連が安い。上記した碧桂園服務や龍湖集団のほか、碧桂園HD(2007/HK)が3.8%、華潤置地(1109/HK)が3.5%、広州富力地産(2777/HK)が3.2%ずつ下落した。資金繰り悪化の警戒感がくすぶる。資金不足などにより建設工事が中断した未完成住宅「爛尾楼(ランウェイロウ)」を巡り、中国各地で物件購入者による集団ローン不払いが発生している問題に関しては、当局が救済措置を模索しているものの、具体策に欠ける状況だ。
 石炭セクターも急落。中国神華能源(1088/HK)が4.4%安、中国中煤能源(1898/HK)が3.9%安、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.0%安と値を下げた。
 半面、医薬品・医療機器セクターは高い。百済神州(6160/HK)が3.2%、薬明生物技術(2269/HK)が2.6%、上海復星医薬集団(2196/HK)が2.5%、微創医療科学(853/HK)と上海微創医療機器人集団(2252/HK)がそろって2.4%ずつ上昇した。
 半導体やスマートフォン部材、オンラインゲーム関連銘柄の一角も物色される。上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.7%高、華虹半導体(1347/HK)が1.0%高、舜宇光学科技(2382/HK)が3.4%高、高偉電子HD(1415/HK)が1.5%高、網易(9999/HK)が3.5%高、心動(2400/HK)が1.8%高で引けた。今年6月のスマートフォン国内出荷数は前年同月比で9.1%増加し、6カ月ぶりにプラス成長を回復。ハイテク全般の支えとなった。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.42%安の3290.80ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が安い。不動産株、金融株、公益株、海運株、食品・小売株、インフラ関連株、軍事関連株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。医薬品株、自動車株、空運株も買われた。



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