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2022/08/10 13:31

香港前場:ハンセン2.1%安で3日続落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比414.61ポイント(2.07%)安の19588.83ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が159.95ポイント(2.35%)安の6634.82ポイントとそろって3日続落した。売買代金は478億5740万香港ドルとなっている(9日前場は500億3910万香港ドル)。
 米ハイテク株安が重しとなる流れ。昨夜の米市場では、半導体産業の業績不安が強まり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.6%安と大幅続落した。中国の新型コロナウイルス感染再拡大も警戒。新規感染者数は観光地を中心に増加しつつあり、一部の地区では行動抑制が強化されている。
 寄り付き直後に公表された今年7月の中国物価統計では、消費者物価指数(CPI)の上昇率が2.7%(予想は2.9%)、生産者物価指数(PPI)の上昇率が4.2%(同4.9%)とそれぞれ予想を下回っている。ただ、予想ほどではなかったとはいえ、CPIの上昇率は2020年7月以来の大きさとなった。また、米国では今夜、7月のCPIが公表される。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」銘柄が急落。ハンセン科技(テック)指数は3.1%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成30銘柄は全面安)。中でも、新興EV(電気自動車)関連の下げが目立っている。小鵬汽車(9868/HK)が7.5%安、蔚来集団(9866/HK)が6.5%安、理想汽車(2015/HK)が5.7%安で引けた。そのほか、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.5%安。同社が発表した7月の営業実績では、スマートフォン用レンズの出荷数が前年同月比で14.9%減となり、3カ月連続のマイナス成長だった。
 酒造やレストランチェーンなど飲食関連も安い。華潤ビールHD(291/HK)が4.0%、青島ビール(168/HK)が3.8%、百威亜太HD(1876/HK)が2.4%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が3.5%、九毛九国際HD(9922/HK)が2.8%ずつ下落した。
 デベロッパーや管理サービスの不動産セクターも売られる。龍湖集団HD(960/HK)が7.2%安、碧桂園HD(2007/HK)が5.2%安、広州富力地産(2777/HK)が3.1%安、保利物業発展(6049/HK)と融創服務HD(1516/HK)がそろって3.2%安で前場取引を終えた。
 半面、レアアース・非鉄関連の銘柄は物色される。ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が3.9%、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が2.0%、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が1.7%、エネルギー・資源会社の中信資源HD(1205/HK)が1.0%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.37%安の3235.38ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、公益株、運輸株、不動産株、銀行・保険株なども売られた。半面、半導体株は高い。軍事関連株、素材株、証券株も買われた。



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