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2022/10/21 13:51

香港前場:ハンセン0.2%安で3日続落、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比28.06ポイント(0.17%)安の16252.16ポイントと3日続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は12.53ポイント(0.23%)高の5524.83ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は500億320万香港ドルとなっている(20日前場は640億3470万香港ドル)。
 米金利高が嫌気される流れ。昨夜の米債券市場では、米10年債利回りが再び上昇の勢いを増し、約14年ぶりの高金利水準に達している。堅調な米労働指標を背景に、インフレが進むと警戒された。人民元安の進行もマイナス。外国為替市場で対米ドルのオフショア(本土市場外)人民元は、20日に記録した2010年7月に取引を開始して以来の安値に接近している。ただ、下値は限定的。このところの急ピッチな下落を受け、値ごろ感に着目した買いも散見されている。本土株指数はプラス圏で前場を終了した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が6.1%安、ビールメーカー大手、百威亜太HD(1876/HK)が4.2%安、都市ガス大手の香港中華煤気(3/HK)が3.4%安と下げが目立った。
 香港拠点の公益・不動産銘柄も安い。上記した香港中華煤気のほか、中電HD(2/HK)が2.3%、電能実業(6/HK)が2.2%、長江実業集団(1113/HK)が1.8%、九龍倉集団(4/HK)が1.7%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.5%ずつ下落した。香港は米金融政策に追随するため、米金利高が域内に波及すると懸念されている。
 マカオのカジノ関連銘柄もさえない。永利澳門(1128/HK)が2.7%安、金沙中国(1928/HK)が2.3%安、銀河娯楽集団(27/HK)が1.7%安、美高梅中国HD(2282/HK)が0.8%安で引けた。
 半面、中国不動産セクターは高い。碧桂園HD(2007/HK)が6.7%、広州富力地産(2777/HK)が3.3%、万科企業(2202/HK)が2.9%、中国海外発展(688/HK)が2.4%ずつ上昇した。産業支援策の動きが支援材料。不動産事業を手掛ける上場企業に対し、中国証券監督管理委員会(証監会)が増資規制を緩和したもようと報じられた。また、最近実施された土地入札は改善傾向にあるなどと伝わったことも材料視されている。
 中国証券セクターもしっかり。国聯証券(1456/HK)が2.0%高、中信証券(6030/HK)が2.3%高、広発証券(1776/HK)が1.6%高、海通証券(6837/HK)が1.4%高と値を上げた。当局の市場活性化策を好感。中国証券金融は20日、信用取引の金利を引き下げると発表した。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.50%高の3050.18ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。インフラ関連株、公益株、エネルギー株、金融株、自動車株、素材株、運輸株なども買われた。半面、食品・酒造株は安い。医薬品株、半導体株も売られた。



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