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2022/10/11 13:35

香港前場:ハンセン1.6%安で4日続落、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比268.15ポイント(1.56%)安の16948.51ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が109.97ポイント(1.87%)安の5770.74ポイントとそろって4日続落した。売買代金は502億7610万香港ドルとなっている(10日前場は548億4550万香港ドル)。
 中国経済の不透明感が投資家の慎重スタンスを強める流れ。国慶節連休をきっかけに、国内では新型コロナウイルスの新規感染数が増加している状況だ。16日に開幕する5年に1度の中国共産党大会を前に、行動抑制が強化される恐れもある。中国共産党機関誌の人民日報は11日、「国民生活を守るため『ゼロコロナ』政策を堅持する必要がある」などとする論説を掲載した。欧米の積極的な金融引き締めにも警戒感。高インフレが続く中、金融当局は利上げペースを加速させると不安視されている。米金融大手JPモルガンのCEO(最高経営責任者)は10日、米国と世界の経済は6〜9カ月後にリセッション(景気後退)入りする可能性があると警告した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)と中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)がそろって6.4%安、デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が5.7%安と下げが目立った。本土不動産については、業界全体の財務不安が重しとなっている。「世茂集団HD(813/HK)と中駿集団HD(1966/HK)の傘下企業が信託商品の償還に失敗した」と報じられた(世茂集団は取引を停止中、中駿集団株は2.0%安)。
 セクター別では、レストランチェーンなど外食関連が安い。海底撈国際HD(6862/HK)が5.4%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が4.9%、奈雪的茶HD(2150/HK)が3.5%、九毛九国際HD(9922/HK)が2.7%ずつ下落した。
 エアラインや代理店など旅行関連の銘柄も売られる。中国国際航空(753/HK)が8.4%安、中国南方航空(1055/HK)が4.4%安、中国東方航空(670/HK)が2.9%安、携程集団(9961/HK)が3.6%安、同程旅行HD(780/HK)が2.3%安とそろって続落した。
 マカオのカジノ関連銘柄もさえない。美高梅中国HD(2282/HK)が4.4%安、永利澳門(1128/HK)が4.3%安、金沙中国(1928/HK)が3.5%安、新濠国際発展(200/HK)が3.4%安と値を下げた。
 半面、発電・電力設備セクターは高い。華電国際電力(1071/HK)が8.3%、中国電力国際発展(2380/HK)が5.6%、華潤電力HD(836/HK)が5.4%、東方電気(1072/HK)が3.3%、ハルビン電気(1133/HK)が2.4%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは5日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.40%高の2986.12ポイントで前場の取引を終了した。公益株が高い。素材株、ハイテク株、インフラ関連株、消費関連株なども買われた。半面、医薬品株は安い。エネルギー株、不動産株、銀行・保険株も売られた。



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