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2023/05/29 15:51

香港前場:ハンセン0.3%安で4日続落、上海総合0.2%上昇 無料記事

 連休明け29日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比49.68ポイント(0.27%)安の18697.24ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が37.35ポイント(0.59%)安の6296.28ポイントとそろって4日続落した。売買代金は588億7060万香港ドルとなっている(25日前場は550億4220万香港ドル)。
 米中対立の警戒感が重しとなる流れ。中国の王文涛・商務部長は先週、レモンド米商務長官やタイ通商代表部(USTR)代表と相次いで対面会談したが、通商関係を改善するには至っていない。レモンド長官は27日の記者会見で、中国のマイクロン製品調達規制を「容認しない」と強く非難した。
 中国景気の回復遅れも懸念されている。27日に報告された1〜4月の中国工業企業利益は前年同期比20.6%減。マイナス幅は1〜3月の21.4%減から縮小したものの、依然として低迷が続いている。米国のデフォルト(債務不履行)懸念が払しょくされたことなどを手がかりに買い先行したものの、上値は重く、指数は前引けにかけてマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が6.4%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.8%安、中国自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が5.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、自動車メーカーが安い。華晨中国汽車HD(1114/HK)が9.3%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が6.9%安、長城汽車(2333/HK)が4.9%安、蔚来集団(9866/HK)が3.9%安ずつ下落した。
 石炭や天然ガスのエネルギー関連も急落。エン鉱能源集団(1171/HK)が9.4%安、中国中煤能源(1898/HK)が5.1%安、中国神華能源(1088/HK)が3.2%安、港華智慧能源(1083/HK)が3.5%安、中国燃気HD(384/HK)と新奥能源HD(2688/HK)がそろって3.1%安と値を下げた。
 半面、半導体セクターは物色される。ASMPT(522/HK)が5.1%高、中芯国際集成電路製造(981/HK)が4.1%高、華虹半導体(1347/HK)が2.8%高と値を上げた。米国が同盟国に働きかけ、対中半導体輸出規制を強化する中、中国当局は国内半導体産業の支援を厚くすると期待されている。
 中国発電セクターも高い。華電国際電力(1071/HK)が11.1%、華能国際電力(902/HK)が9.0%、華潤電力HD(836/HK)が4.8%、中国電力国際発展(2380/HK)が3.3%ずつ上昇した。
 他の個別株動向では、中国オンラインゲーム大手の網易(9999/HK)が7.8%高。1〜3月期決算の50%増益が材料視されている。
  一方、本土マーケットは小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.15%高の3217.34ポイントで前場取引を終了した。エネルギー株が高い。公益株、銀行株なども買われた。半面、消費関連株は安い。素材株、不動産株、医薬品株、半導体株も売られた。



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