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2023/02/14 13:30

香港前場:ハンセン0.2%高で3日ぶり反発、上海総合は0.03%下落 無料記事

 14日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比46.77ポイント(0.22%)高の21211.19ポイントと3日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が11.61ポイント(0.16%)高の7156.06ポイントと続伸した。売買代金は484億4090万香港ドルに縮小している(13日前場は606億4210万香港ドル)。
 米金利低下が買い安心感を誘う流れ。インフレ鈍化の期待が高まる中、米債券市場では、今年最高水準に達していた米10年債利回りが低下に転じている。ニューヨーク連銀が13日発表した最新の消費者調査では、3年先の予想物価上昇率が2.7%となり、2年3カ月ぶりの低水準となった。中国景気の早期持ち直し期待も追い風。リオープン(経済再開)の進展や、当局の景気テコ入れスタンスなどが改めて材料視された。ただ、指数は安く推移する場面もみられている。資金流出が警戒された。外国為替市場では、対米ドルの香港ドル安が進んでいる。足もとでは、香港金融管理局(HKMA)が香港ドル買い・米ドル売り介入に踏み切る状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの華潤万象生活(1209/HK)が4.6%高、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が3.0%高、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が2.9%高と上げが目立った。
 セクター別では、発電や設備など中国の電力が高い。龍源電力集団(916/HK)が5.9%、華能国際電力(902/HK)が3.6%、華電国際電力(1071/HK)が2.8%、東方電気(1072/HK)が2.5%、ハルビン電気(1133/HK)が1.5%ずつ上昇した。風力発電で中国最大手の龍源については、今年1月の発電量が前年同月比で30.6%増加し、12カ月連続のプラス成長を達成したことも材料視されている。
 中国の保険・銀行セクターもしっかり。中国人寿保険(2628/HK)が2.3%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.6%高、中国平安保険(2318/HK)が1.1%高、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が1.4%高、招商銀行(3968/HK)が1.3%高と値を上げた。
 非鉄や鉄鋼、建材など素材セクターも物色される。江西銅業(358/HK)が3.3%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.1%高、鞍鋼(347/HK)が1.7%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.6%高、中国西部水泥(2233/HK)が2.1%高、北京金隅集団(2009/HK)が1.9%高で引けた。
 半面、農業関連セクターは安い。窒素系肥料メーカーの中海石油化学(3983/HK)が3.4%、化学肥料メーカーの中国心連心化肥(1866/HK)が2.1%、農機メーカー中国大手の第一トラクター(38/HK)が1.9%ずつ下落した。中央政府が策定した2023年の最も重要な政策課題を掲げる文書「中央1号文件」に、20年連続で「三農」(農業、農村、農民)問題を解決すべき最優先課題とする政策が掲げられたものの、好感する買いは限定されている。
 一方、本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.03%安の3283.21ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。インフラ関連株、消費関連株、運輸株、不動産株なども売られた。半面、素材株は高い。エネルギー株。公益株、銀行・保険株も買われた。


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