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2023/03/21 17:40

香港大引:ハンセン1.4%高で反発、決算上振れで安踏9.2%上昇 無料記事

 21日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比258.05ポイント(1.36%)高の19258.76ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.13ポイント(1.24%)高の6549.78ポイントとそろって反発した。売買代金は1024億3290万香港ドルに縮小している(20日は1294億3880万香港ドル)。 
 海外株高が支えとなる流れ。昨夜の欧米市場では、過度な金融システム不安が後退し、主要株価指数が軒並み上昇している。また、昨日のハンセン指数は英国・香港拠点の金融株が主導し急落。約3カ月半ぶりの安値水準に落ち込んでいただけに、値ごろ感も着目された。中国で銀行間取引金利が高止まりしていることや、米金融政策を見極めたいとするスタンスで、上値の重い場面がみられたものの(本土株指数は一時マイナス)、指数は引けにかけて上昇の勢いを増している。企業決算を手がかりにした物色が高まったことも追い風だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が9.2%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が8.9%高、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が6.4%高と上げが目立った。安踏が昼に発表した通期決算は2%減益だったものの、予想ほどの減益ではなかったことが買い安心感につながっている。周大福に関しては、今年1〜2月の売上高が大幅なプラス成長に転じたことが好感された。
 セクター別では、自動車が高い。小鵬汽車(9868/HK)が11.0%、蔚来集団(9866/HK)が8.8%、長城汽車(2333/HK)が4.7%、吉利汽車HD(175/HK)が3.8%ずつ上昇した。民間自動車メーカーの吉利汽車が昼に公表した通期決算は、小幅増益ながらも増収ペースは加速している。
 英国や香港に拠点を置く金融もしっかり。プルーデンシャル(2378/HK)が6.5%高、AIAグループ(1299/HK)とHSBC(5/HK)がそろって2.9%高、スタンダード・チャータード(2888/HK)が2.3%高とそれぞれ反発した。
 スポーツ用品や家電、酒造など消費セクターも買われる。上記した安踏体育用品のほか、李寧(2331/HK)が5.7%高、海信家電集団(921/HK)が5.0%高、海爾智家(6690/HK)が3.4%高、華潤ビールHD(291/HK)が4.3%高、青島ビール(168/HK)が3.9%高で引けた。
 半面、中国銀行セクターは弱含み。中国農業銀行(1288/HK)が1.4%、中国建設銀行(939/HK)が1.0%、中国工商銀行(1398/HK)と中国銀行(3988/HK)がそろって0.7%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.64%高の3255.65ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。医薬品株、素材株、半導体株、インフラ建設関連株、軍事関連株なども買われた。半面、銀行株は安い。エネルギー株、公益株、海運株も売られた。


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