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2023/02/10 13:25

香港前場:ハンセン1.8%安、上海総合は0.6%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比387.11ポイント(1.79%)安の21237.25ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が169.64ポイント(2.32%)安の7144.09ポイントとそろって反落した。売買代金は639億4710万香港ドルにやや拡大している(9日前場は516億5810万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が嫌気される流れ。米国の金利上昇と景気不安がマイナス材料だ。年内の米利下げ観測が後退する中、米債券市場では、各年限の米債券利回りが上昇。また、10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールド(景気後退の前兆とされる)は一時、1980年代以降で最大を記録した。米国の対中圧力も不安視。米国は中国に対する新たな規制の導入を検討しているもよう――などと伝わった。報道によれば、米国企業が中国の先端技術開発に資金を提供することを制限する。
 朝方公表された1月の中国物価統計では、消費者物価指数(CPI)が前年同月比プラス2.1%となり、市場予想と一致。生産者物価指数(PPI)はマイナス0.8%となり、下落率は市場予想(マイナス0.5%)を上回っている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は4.0%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成銘柄30は全面安)。個別では、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)が7.7%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)と小鵬汽車(9868/HK)がそろって7.2%安と下げが目立っている。
 半導体セクターも急落。晶門半導体(2878/HK)が5.9%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が5.3%安、中芯国際集成電路製造(981/HK)が3.6%安、華虹半導体(1347/HK)が3.1%安で引けた。ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造に関しては、10〜12月期業績の28%減益も売り材料視されている。同社は23年の2ケタ減収見通しも公表した。
 管理サービスやデベロッパーの中国不動産セクターも安い。碧桂園服務HD(6098/HK)が7.8%、融創服務HD(1516/HK)が5.7%、世茂服務HD(873/HK)が4.5%、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.9%、碧桂園HD(2007/HK)が2.6%ずつ下落した。
 スポーツ用品や家電、小売など中国消費セクターもさえない。安踏体育用品(2020/HK)が3.6%安、中国動向(3818/HK)が2.7%安、創維集団(751/HK)が4.7%安、海信家電集団(921/HK)が2.3%安、高キン零售(6808/HK)が5.8%安、中国旅遊集団中免(1880/HK)が2.4%安と値を下げた。
 半面、中国発電セクターはしっかり。華電国際電力(1071/HK)が4.0%、華能国際電力(902/HK)が1.9%、中国電力国際発展(2380/HK)が1.4%、華潤電力HD(836/HK)が1.2%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.60%安の3250.85ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。エネルギー株、医薬品株、消費関連株、素材株、インフラ関連株、金融株、公益株、運輸株なども売られた。



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