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2022/12/16 16:35

中国大引:上海総合が0.02%安で小幅続落、政策期待で下値限定 無料記事

 16日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比0.79ポイント(0.02%)安の3167.86ポイントと小幅ながら続落した。
 前日の軟調地合いを継ぐ流れ。中国景気の先行き不安が強まっている。国家統計局が15日発表した11月の経済統計では、消費や投資関連などが事前予想を軒並み下回った。中でも小売売上高は前年同月比で5.9%減少し、2カ月連続のマイナス成長となっている。
 ただ、下値は限定的。翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」は、延期観測が一時流れたものの当初の見通し通り、15日に始まったもようだ。例年と同様なら3日間開催され、最終日に国営メディアが声明を報道する。今回の会議では、積極的な財政・金融政策が打ち出されるほか、不動産を巡る政策スタンスが一段と軟化される可能性がある――との観測が流れた。劉鶴・副首相は15日、不動産は「国民経済の基幹産業」であるとの認識を示している。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ITハイテク関連の下げが目立つ。携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)世界最大手の聞泰科技(600745/SH)が3.0%安、IC設計の上海韋爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が2.8%安、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が2.3%安、業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が2.1%安、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が2.0%安で引けた。
 自動車株もさえない。安徽江淮汽車集団(600418/SH)が3.0%、長城汽車(601633/SH)が1.9%、北汽福田汽車(600166/SH)が0.7%ずつ下落した。素材株、インフラ関連株なども売られている。
 半面、不動産株は高い。信達地産(600657/SH)が3.5%、保利地産(600048/SH)と緑地HD(600606/SH)がそろって1.9%ずつ上昇した。ほか、格力地産(600185/SH)が6営業日連続でストップ(10.0%)高。免税店経営事業の新規参入を発表したことが引き続き材料視されている。
 金融株もしっかり。招商銀行(600036/SH)が2.1%高、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.5%高、中国太平洋保険(601601/SH)が2.2%高で取引を終えた。医薬品株、運輸株、エネルギー株、公益株も買われている。
 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.59ポイント(0.55%)高の291.73ポイント、深センB株指数が1.49ポイント(0.13%)安の1161.72ポイントで終了した。

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