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2023/01/20 13:33

香港前場:ハンセン1.0%高で反発、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 20日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比217.29ポイント(1.00%)高の21868.27ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が109.17ポイント(1.49%)高の7421.93ポイントとそろって反発した。売買代金は432億1950万香港ドルに縮小している(19日前場は508億3320万香港ドル)。
 中国当局の経済重視スタンスが支えとなる流れ。週末から始まる春節連休(香港市場は23〜25日休場、本土は23〜27日休場)を前に、資金ひっ迫を避けるため、中国人民銀行(中央銀行)は大量の資金を連日で市中供給している。中国でリオープン(経済再開)が進んでいることもプラス。新型コロナウイルス感染を巡っては、上海市など複数の地区で、「感染はピークを迎えた」との見解が示されている。銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」の1月分が寄り付き前に公表され、住宅ローン金利の指標となる5年物は4.30%、実質的な政策金利の1年物は3.65%だった。予想通り前月から据え置かれている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.6%高と他の指数をアウトパフォームした。個別では、中国インターネットサービス大手の百度集団(9888/HK)が4.3%高、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が4.0%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が2.9%高と上げが目立った。
 映画やカジノ、外食、旅行代理店など「リオープン」銘柄も高い。アイマックス・チャイナHD(1970/HK)が9.7%、阿里巴巴影業集団(1060/HK)が3.3%、永利澳門(1128/HK)が2.5%、新濠国際発展(200/HK)が2.1%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が4.2%、九毛九国際HD(9922/HK)が3.3%、携程集団(9961/HK)が2.8%高、同程旅行HD(780/HK)が2.5%ずつ上昇した。
 石油・石炭セクターもしっかり。中国海洋石油(883/HK)が4.8%高、中国石油天然気(857/HK)が4.4%高、中国石油化工(386/HK)が2.5%高、中国中煤能源(1898/HK)とエン鉱能源集団(1171/HK)がそろって2.7%高で引けた。中国海洋石油と中国石油天然気は、通期決算の大幅増益見通しをそろって明らかにしている。原油高が追い風となった。
 レアアースや非鉄、金鉱などの銘柄群も物色される。江西金力永磁科技(6680/HK)が6.4%高、中国稀土HD(769/HK)が4.1%高、江西カン鋒リ業(1772/HK)が4.7%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.8%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が4.1%高、招金鉱業(1818/HK)が2.4%高で前場取引を終えた。
 半面、新興EV(電気自動車)関連はさえない。浙江零ホウ科技(9863/HK)が1.3%、理想汽車(2015/HK)が1.1%、小鵬汽車(9868/HK)が1.0%、蔚来集団(9866/HK)が0.6%ずつ下落した。販売激化の不安が依然としてくすぶっている。米EVメーカーのテスラ(TSLA/NASDAQ)が主力車の値下げを続ける中、小鵬汽車も17日、一部モデルの価格を引き下げる春節(旧正月)販売キャンペーンを打ち出した。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%高の3257.78ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。素材株、インフラ建設関連株、運輸株、医薬品株、半導体株、自動車株、銀行・保険株なども買われた。半面、酒造・食品株は安い。証券株も売られた。


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