2023/02/20 17:35
香港大引:ハンセン0.8%高で反発、中国経済対策に期待感
週明け20日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比167.15ポイント(0.81%)高の20886.96ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が72.67ポイント(1.04%)高の7063.94ポイントとそろって反発した。売買代金は1120億6140万香港ドルに拡大している(17日は897億3940万香港ドル)。
中国の景気テコ入れスタンスが好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は20日、リバースレポ取引により、満期分との差引で2240億人民元(約4兆3800億円)を市中供給した。人民銀は17日も巨額資金を供給している。また、23年新規専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒し発行額が前年同期比で大幅に増加している点も改めて材料視された。これまでに確認された各地方政府の重点プロジェクトは、鉄道や高速道路などの「旧型インフラ」に加え、人工知能(AI)、新素材などの「新型インフラ」も幅広くカバーされている。米金融引き締めの長期化や、米中対立の警戒感などで朝方は安く推移する場面がみられたものの、指数は中盤から上げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が9.9%高、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が7.1%高、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が5.1%高と上げが目立った。
セクター別では、素材や建機、ゼネコンのインフラ建設関連が高い。上記した中国宏橋集団のほか、中国アルミ(2600/HK)が7.6%、鞍鋼(347/HK)が8.3%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.8%、華潤水泥HD(1313/HK)が7.4%、中国建材(3323/HK)が5.5%、中聯重科(1157/HK)が8.8%、中国龍工HD(3339/HK)が5.1%、中国中鉄(390/HK)が5.3%、中国交通建設(1800/HK)が4.3%ずつ上昇した。建機に関しては、トルコ・シリアで発生した大地震の復興需要で輸出が増加するとの思惑もある。
キャリアや設備・工事の通信関連セクターもしっかり。中国電信(728/HK)が3.8%高、中国聯通(762/HK)が3.4%高、中国移動(941/HK)が3.1%高、中国通信服務(552/HK)が6.3%高、京信通信系統HD(2342/HK)が2.8%高で取引を終えた。中国電信に関しては、人工知能(AI)チャットボット(自動会話プログラム)の期待が先行。チャットボット仕様の産業版アプリケーション関連技術の開発基盤がすでに確立したと伝えられた。
中国の証券セクターも物色される。中信建投証券(6066/HK)が5.2%高、海通証券(6837/HK)が4.5%高、中信証券(6030/HK)が3.5%高と値を上げた。市場活性化の思惑が広がる。中国証券監督管理委員会は17日、資本市場の健全な発展を促すため、全面的に株式発行の登録制を導入すると表明。登録制への移行により、IPOの手続きが簡素化され、上場に要する時間が短縮される。IPO件数の増加が期待される形だ。
一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比2.06%高の3290.34ポイントで取引を終了した。金融株が相場をけん引。通信株、インフラ建設関連株、消費関連株、ハイテク株、エネルギー株、不動産株、運輸株、医薬品株なども買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国の景気テコ入れスタンスが好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は20日、リバースレポ取引により、満期分との差引で2240億人民元(約4兆3800億円)を市中供給した。人民銀は17日も巨額資金を供給している。また、23年新規専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒し発行額が前年同期比で大幅に増加している点も改めて材料視された。これまでに確認された各地方政府の重点プロジェクトは、鉄道や高速道路などの「旧型インフラ」に加え、人工知能(AI)、新素材などの「新型インフラ」も幅広くカバーされている。米金融引き締めの長期化や、米中対立の警戒感などで朝方は安く推移する場面がみられたものの、指数は中盤から上げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が9.9%高、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が7.1%高、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が5.1%高と上げが目立った。
セクター別では、素材や建機、ゼネコンのインフラ建設関連が高い。上記した中国宏橋集団のほか、中国アルミ(2600/HK)が7.6%、鞍鋼(347/HK)が8.3%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.8%、華潤水泥HD(1313/HK)が7.4%、中国建材(3323/HK)が5.5%、中聯重科(1157/HK)が8.8%、中国龍工HD(3339/HK)が5.1%、中国中鉄(390/HK)が5.3%、中国交通建設(1800/HK)が4.3%ずつ上昇した。建機に関しては、トルコ・シリアで発生した大地震の復興需要で輸出が増加するとの思惑もある。
キャリアや設備・工事の通信関連セクターもしっかり。中国電信(728/HK)が3.8%高、中国聯通(762/HK)が3.4%高、中国移動(941/HK)が3.1%高、中国通信服務(552/HK)が6.3%高、京信通信系統HD(2342/HK)が2.8%高で取引を終えた。中国電信に関しては、人工知能(AI)チャットボット(自動会話プログラム)の期待が先行。チャットボット仕様の産業版アプリケーション関連技術の開発基盤がすでに確立したと伝えられた。
中国の証券セクターも物色される。中信建投証券(6066/HK)が5.2%高、海通証券(6837/HK)が4.5%高、中信証券(6030/HK)が3.5%高と値を上げた。市場活性化の思惑が広がる。中国証券監督管理委員会は17日、資本市場の健全な発展を促すため、全面的に株式発行の登録制を導入すると表明。登録制への移行により、IPOの手続きが簡素化され、上場に要する時間が短縮される。IPO件数の増加が期待される形だ。
一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比2.06%高の3290.34ポイントで取引を終了した。金融株が相場をけん引。通信株、インフラ建設関連株、消費関連株、ハイテク株、エネルギー株、不動産株、運輸株、医薬品株なども買われた。
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