24日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比183.11ポイント（0.94％）安の19248.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が71.21ポイント（1.08％）安の6532.36ポイントとそろって続落した。売買代金は442億3150万香港ドルと薄商いが続いている（23日前場は409億6410万香港ドル）。
　内外環境の不透明感が嫌気される流れ。米連邦政府の債務上限問題を巡っては、断続的に与野党協議が行われたものの、特段の進展はなく「上限引き上げの合意が遅れれば、6月1日にも米国はデフォルト（債務不履行）に陥る」との不安が高まっている。中国国内では、経済活動萎縮の警戒感が再燃。中国の感染症対策の第一人者で、中国工程院の院士である鐘南山氏は22日、広東省広州市で開かれたフォーラムで、4月末に始まった中国の新型コロナウイルス感染に言及し、「今年の感染第2波は、6月末に新規感染者が1週間当たり約6500万人に増え、ピークを迎える」との見方を示した。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD（6862/HK）が4.9％安、マカオ・カジノの金沙中国（1928/HK）が4.8％安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD（960/HK）が4.3％安と下げが目立った。
　セクター別では、レストランチェーンや酒造など飲食関連が安い。上記した海底撈国際のほか、百勝中国HD（9987/HK）が3.8％、呷哺呷哺餐飲管理（520/HK）が3.5％、海倫司国際HD（9869/HK）が3.4％、青島ビール（168/HK）が2.5％、華潤ビールHD（291/HK）が2.2％ずつ下落した。
　カジノ銘柄も急落。前記した金沙中国のほか、美高梅中国HD（2282/HK）が4.9％安、銀河娯楽集団（27/HK）が3.4％安、澳門博彩HD（880/HK）と永利澳門（1128/HK）がそろって3.2％安と値を下げた。
　宅配や荷役など物流関連の銘柄群もさえない。京東物流（2618/HK）が2.9％安、中国外運（598/HK）が2.3％安、深セン国際HD（152/HK）が2.1％安、嘉里物流聯網（636/HK）が2.0％安で前場取引を終えた。
　本土マーケットも続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49％安の3230.47ポイントで前場取引を終了した。金融株が安い。不動産株、医薬品株、エネルギー株、消費関連株、運輸株なども買われた。半面、半導体株は高い。素材株も買われている。



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