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2023/01/31 13:28

香港前場:ハンセン1.3%安で続落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 31日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比280.42ポイント(1.27%)安の21789.31ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が94.92ポイント(1.27%)安の7401.15ポイントとそろって続落した。売買代金は877億4820万香港ドルにやや縮小している(30日前場は1001億960万香港ドル)。
 好材料の出尽くし感が意識される流れ。中国景況感の改善を手がかりに朝方は買われたものの、指数は程なくマイナスに転じた。31日公表された1月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.1となり、景況判断の境目となる50を4カ月ぶりに上回っている。また、米金融政策を見極めたいとするスタンスも強まった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を2月1日に控える中、その後に行われる、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見内容が気がかり材料となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.7%安、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)と通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)がそろって4.0%安と下げが目立った。
 セクター別では、管理サービスやデベロッパーの中国不動産が安い。融創服務HD(1516/HK)が4.5%、保利物業発展(6049/HK)が4.0%、世茂服務HD(873/HK)が3.7%、華潤置地(1109/HK)が3.3%、龍湖集団HD(960/HK)が3.0%ずつ下落した。
 鉄鋼セクターもさえない。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.9%安、鞍鋼(347/HK)が3.2%安、中国東方集団HD(581/HK)が3.0%安、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.2%安で引けた。大手の公表した通期決算見通しが懸念材料。馬鞍山鋼鉄は赤字転落、鞍鋼は9割減益を予告している。
 そのほか、中国バイオ医薬品ベンチャーの康希諾生物(6185/HK)が8.2%安。同社は通期決算が赤字になるとの見通しを報告した。
 半面、海運セクターはしっかり。中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.9%、太平洋航運集団(2343/HK)が3.4%、中遠海運HD(1919/HK)が0.9%、東方海外(316/HK)が0.6%ずつ上昇した。中遠海運能源運輸に関しては、通期業績の黒字転換見通しが好感されている。
 このほか業績動向を手がかりにした物色では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(1211/HK)が3.2%高。同社は昨日引け後、通期利益5倍増の見通しを明らかにしている。農機メーカー中国大手の第一トラクター(38/HK)は5.2%高。同社は通期72〜90%増益を見込んでいる。
 一方、本土マーケットは5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.38%安の3257.04ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が安い。ハイテク株、食品・酒造株、金融株、公益株なども売られた。半面、素材株は高い。エネルギー株、不動産株、自動車株、インフラ関連株の一角も買われた。


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