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2023/03/24 13:31

香港前場:ハンセン0.2%安で4日ぶり反落、上海総合は0.5%下落 無料記事

 24日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比42.45ポイント(0.21%)安の20007.19ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が7.22ポイント(0.11%)安の6829.24ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は661億5460万香港ドルとなっている(23日前場は630億2860万香港ドル)。 
 様子見ムードが漂う流れ。中国発の新規買い材料に乏しい中、香港で発表が本格化する企業決算を見極めたいとするスタンスが重しとなった。欧米の景気不安が改めて意識されたこともマイナス。これまでの利上げで銀行や企業の資金調達コストが上がっただけに、景気に対する不安がくすぶっている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国景気は持ち直しているとの見方が支えだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.1%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が3.4%安、金融大手グループの(HSBC(5/HK)が3.4%安と下げが目立った。
 セクター別では、英国や香港に拠点を置く金融が安い。上記したHSBCのほか、スタンダード・チャータード(2888/HK)が3.7%、プルーデンシャル(2378/HK)が2.3%、東亜銀行(23/HK)が1.6%ずつ下落した。香港では利ザヤの悪化が懸念されている。米国の利上げに追随して香港も政策金利を0.25%引き上げたが、主要な市中銀行はプライムレート(最優遇貸出金利:Pレート)を据え置いた。
 中国金融セクターも売られる。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が3.2%安、招商銀行(3968/HK)が2.6%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.5%安、新華人寿保険(1336/HK)が2.5%安、広発証券(1776/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって1.2%安で前場取引を終えた。
 石油セクターもさえない。大手3社の中国石油天然気(857/HK)が2.3%安、中国石油化工(386/HK)と中国海洋石油(883/HK)がそろって1.7%安、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が4.5%安で引けた。原油安が逆風。昨夜の米市場では、WTI原油先物が1.3%安と反落した。
 半面、「ニューエコノミー」関連銘柄は物色され、ハンセン科技(テック)指数は1.3%高と続伸。個別では、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(992/HK)が10.1%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が9.2%高、データセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)が7.5%高と値を上げた。
 香港拠点の不動産・消費銘柄も総じてしっかり。信和置業(83/HK)が1.9%、恒隆地産(101/HK)と九龍倉置業地産投資(1997/HK)がそろって1.5%、周大福珠宝(1929/HK)が1.9%、莎莎国際HD(178/HK)が1.1%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の3268.89ポイントで前場取引を終了した。エネルギー株が安い。金融株、公益株、素材株、医薬品株なども売られた。半面、消費関連株は高い。ハイテク株の一角も買われた。


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