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2023/05/04 17:34

香港大引:ハンセン1.3%高で反発、中国金融セクターに買い 無料記事

 4日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比249.57ポイント(1.27%)高の19948.73ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が129.45ポイント(1.96%)高の6718.80ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は1052億8880万香港ドルとなり、今年最低を記録した前日から増加している(3日は662億4570万香港ドル)。 
 米金利低下が好感される流れ。3日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り0.25%の追加利上げが決定された。そのうえで利上げ停止が示唆され、米10年債利回りは急低下。2年債利回りも低下し、10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールド(景気後退の前兆とされる)も縮小した。景況感悪化を背景に、中国経済対策の期待も高まる。4月30日に公表された4月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が節目の50を割り込んだことに続き、取引時間中に公表された民間集計の財新中国製造業PMIも50を割り込んだ。指数は朝方に上値の重い場面がみられたものの、中盤から上昇の勢いを増した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が7.7%高、政府系インベストメント会社の中国中信(267/HK)が5.7%高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が5.2%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の金融が高い。上記した平安保険や人寿保険のほか、中国工商銀行(1398/HK)が5.0%、招商銀行(3968/HK)が4.8%、中国銀行(3988/HK)が4.2%、広発証券(1776/HK)が4.7%、中信証券(6030/HK)が4.6%ずつ上昇した。
 中国自動車セクターもしっかり。東風汽車集団(489/HK)が4.8%高、蔚来集団(9866/HK)が3.2%高、理想汽車(2015/HK)が3.1%高で引けた。このほか、中国3大トラックメーカーの中国重汽(3808/HK)が9.1%高、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(2338/HK)が10.9%高と急伸している。現地メディアによれば、今年4月の大型トラック販売台数は約8万台(概算値)となり、前年同月比で83%増加。3カ月連続でプラス成長を達成した。
 ゼネコンや建機などインフラ建設セクターも物色される。中国建築国際集団(3311/HK)が5.0%高、中国鉄建(1186/HK)が4.8%高、中国中鉄(390/HK)が4.0%高、中国交通建設(1800/HK)が3.1%高、中聯重科(1157/HK)と中国龍工HD(3339/HK)がそろって2.9%高で取引を終えた。
 半面、マカオのカジノ関連は安い。新濠国際発展(200/HK)が4.6%、永利澳門(1128/HK)が3.5%、美高梅中国HD(2282/HK)が3.3%、澳門博彩HD(880/HK)が2.6%ずつ下落した。
 一方、メーデー連休明けの本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.82%高の3350.46ポイントで取引を終了した。金融株が相場をけん引。公益株、医薬品株、エネルギー株、不動産株、インフラ関連株、メディア・娯楽株なども買われた。半面、ITハイテク株は安い。消費関連株、素材株、空運株、軍事関連株も売られた。


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