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2022/11/29 13:33

香港前場:ハンセン3.9%高で3日ぶり反発、上海総合は2.2%上昇 無料記事

 29日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比666.30ポイント(3.85%)高の17964.24ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が277.46ポイント(4.72%)高の6149.84ポイントとそろって3日ぶりに急反発した。売買代金は826億408万香港ドルに拡大している(28日前場は707億40万香港ドル)。
 中国経済対策の動きが改めて材料視される流れ。足もとでは、不動産デベロッパーの資金繰り支援策が相次いでいる。中国証券監督管理委員会は28日、不動産企業のエクイティファイナンス再開など5項目の措置を発表した。新型コロナウイルス感染の防疫措置を巡る懸念もやや後退。コロナ政策に抵抗し、週末に拡大した抗議活動については、ひとまず沈静化の方向に向かっている。共産党機関紙の人民日報は、「ゼロコロナ」政策の重要性を強調しながらも、「行き過ぎた行動抑制があってはならない」との文章を掲載した。市場では、当局が何らかの緩和(調整)に動くとの思惑も浮上している。指数は前引けにかけて一段高となった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、本土不動産の上げが目立つ。碧桂園服務HD(6098/HK)が16.5%高、龍湖集団HD(960/HK)が12.0%高、碧桂園HD(2007/HK)が9.2%高で引けた。
 旅行代理店や空港、カジノなどレジャー関連も急伸。携程集団(9961/HK)が8.8%高、同程旅行HD(780/HK)が5.7%高、海南美蘭国際空港(357/HK)が8.1%高、北京首都国際機場(694/HK)が5.2%高、新濠国際発展(200/HK)が9.9%高、永利澳門(1128/HK)が7.6%高で取引を終えた。
 レストランチェーンや酒造など飲食関連も高い。海倫司国際HD(9869/HK)が11.7%、海底撈国際HD(6862/HK)が10.7%、九毛九国際HD(9922/HK)が9.2%、華潤ビールHD(291/HK)が5.9%、青島ビール(168/HK)が4.7%ずつ上昇した。
 「ニューエコノミー」関連銘柄も物色される。ハンセン科技指数は5.5%高。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(9988/HK)が6.4%高、騰訊HD(700/HK)が3.9%高、美団(3690/HK)が8.1%高、小米集団(1810/HK)が4.9%高と値を上げている。
 そのほか、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が9.9%高。中間決算の黒字転換が刺激材料となった。
 半面、中国発電セクターはさえない。中国電力国際発展(2380/HK)が3.3%、華能国際電力(902/HK)が2.2%、華潤電力HD(836/HK)が1.4%、華電国際電力(1071/HK)が1.3%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは急反発。主要指標の上海総合指数は、前日比2.21%高の3146.51ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。金融株、消費関連株、医薬品株、素材株、運輸株、インフラ関連株なども買われた。


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