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2023/02/15 16:34

中国大引:上海総合0.4%安で3日ぶり反落、「科創板」は逆行高 無料記事

 15日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比12.79ポイント(0.39%)安の3280.49ポイントと3日ぶりに反落した。
 米金利高が嫌気される流れ。米インフレ高止まりで米債券利回りが上昇するなか、中国などから資金が流出するとの懸念がくすぶっている。また、上海総合指数はこのところ堅調に推移し、約1カ月ぶりの高値水準を切り上げていただけに、利食い売りも出たようだ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。リオープン(経済再開)が進んでいる上、当局の景気テコ入れスタンスも強まっている。中国メディアが14日報じたところによれば、23年新規専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒し発行額は、前年同期比で50%も増加した。各地方政府が打ち出した重点プロジェクトでは、鉄道や高速道路などの「旧型インフラ」に加えて、人工知能(AI)、新素材などの「新型インフラ」も幅広くカバーしている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、不動産の下げが目立つ。保利地産(600048/SH)が3.1%安、新城控股集団(601155/SH)が2.6%安、金地集団(600383/SH)が2.4%安、格力地産(600185/SH)が2.3%安で引けた。
 金融株もさえない。招商銀行(600036/SH)が2.2%安、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.5%安、中国平安保険(601318/SH)が2.0%安、中国人寿保険(601628/SH)が1.3%安と値を下げた。
 医薬品株も安い。薬明康徳(603259/SH)と人福医薬集団(600079/SH)がそろって2.4%、浙江医薬(600216/SH)が1.9%ずつ下落した。エネルギー株、消費関連株、公益株、運輸株なども売られている。
 半面、ハイテク株は急伸。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)と液晶パネル(LCD)製造・販売の彩虹顕示器(600707/SH)がそろってストップ(10.0%)高、スーパーコンピュータ世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が8.7%高で取引を終えた。ほか、ハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」の主要50銘柄で構成される「上証科創板50成分指数(Star50)」は0.15%高。個別では、ワイヤレス通信用のチップ製造のコウ捷科技(688220/SH)が12.7%高、中央演算処理装置(CPU)設計の海光信息技術(688041/SH)が5.7%高、SiC(炭化ケイ素)基板材料の山東天岳先進科技(SICC:688234/SH)が5.1%高と値を上げた(値幅制限は20.0%)。このほか、通信・メディア株、軍事関連株の一角も買われている。
 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.47ポイント(0.16%)高の296.64ポイント、深センB株指数が1.05ポイント(0.08%)安の1236.76ポイントで終了した。



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