/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2023/06/16 13:24

香港前場:ハンセン0.7%高で続伸、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比145.34ポイント(0.73%)高の19974.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が37.69ポイント(0.56%)高の6810.30ポイントとそろって続伸した。売買代金は621億7850万香港ドルとなっている(15日前場は525億3580万香港ドル)。
 内外環境の改善が相場を支える流れ。米国では、景気減速とインフレ高進の警戒感が薄らいでいる。中国では金融当局の緩和スタンスが好材料だ。15日公表された今月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利については、10カ月ぶりに引き下げ。20日公表の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しても、引き下げ観測が浮上している。また、中国政府が景気刺激に向け、大規模なインフラ投資や住宅購入規制の緩和を検討しているもよう――などとする消息筋情報が伝わったこともプラスだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が3.3%高、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(992/HK)が2.9%高、香港リート(不動産投資信託)の領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.8%高と上げが目立った。
 セクター別では、ゼネコンやエンジニアリングなどインフラ建設関連が高い。中国鉄建(1186/HK)が4.3%、中国交通建設(1800/HK)が3.9%、中国中鉄(390/HK)が3.6%、中リョ国際工程(2068/HK)が6.2%、中国冶金科工(1618/HK)が3.6%ずつ上昇した。
 航空や海上輸送の運輸セクターもしっかり。中国東方航空(670/HK)が3.3%高、中国南方航空(1055/HK)が2.2%高、中国国際航空(753/HK)が1.2%高、太平洋航運集団(2343/HK)が5.0%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.4%高、海豊国際HD(1308/HK)が3.1%高で引けた。
 太陽光発電の関連銘柄群も物色される。陽光能源HD(757/HK)が8.8%高、協キン科技HD(3800/HK)が3.0%高、信義光能HD(968/HK)が2.2%高、北京能源国際HD(686/HK)が2.0%高とそろって続伸した。
 半面、中国不動産セクターの一角はさえない。広州富力地産(2777/HK)が1.5%、雅居楽集団HD(3383/HK)が1.4%、碧桂園HD(2007/HK)が1.1%、中国海外発展(688/HK)が1.0%ずつ下落している。富力地産については、共同創業者の張力氏が英国から米国へと身柄を引き渡される見通しと伝えられた。これまでの報道によると、サンフランシスコ不動産プロジェクトの許可を得るため、張氏は現地当局関係者に賄賂を渡した疑いがある。
 一方、本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.37%高の3265.04ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が高い。インフラ関連株、不動産株、素材株、エネルギー株、運輸株なども買われた。半面、公益株は安い。銀行・保険株、消費関連株の一角も売られた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース