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2023/02/13 13:29

香港前場:ハンセン0.5%安で続落、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 週明け13日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比99.72ポイント(0.47%)安の21090.70ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が8.45ポイント(0.12%)安の7117.74ポイントとそろって続落した。売買代金は606億4210万香港ドルとなっている(10日前場は639億4710万香港ドル)。
 米金利高が嫌気される流れ。米ミシガン大学が公表した1年先の期待インフレ率が前回の3.9→4.2%に加速する中、10日の米債券市場では、米10年債利回りの上昇が続き、今年最高水準に達している。ただ、下値は限定的。中国指標の改善が相場を下支えしている。10日引け後に発表された1月の中国金融統計では、国内金融機関の新規融資が市場予想を大幅に上回り、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びも上振れた。中国景気の持ち直しが改めて意識されている。指数は前引けにかけて、下げ幅を縮小させた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産の下げが目立つ。領展房地産投資信託基金(823/HK)が12.5%安、新世界発展(17/HK)が6.9%安、恒基兆業地産(12/HK)が4.1%安、恒隆地産(101/HK)が3.0%安で引けた。米金利高が逆風。香港は金融政策で米国に追随するだけに、域内金利の上昇も懸念された。取引再開した香港リート(不動産投資信託)の領展に関しては、投資主割当増資の実施方針も売り材料視されている。
 スマートフォン部材の銘柄群も安い。瑞声科技HD(2018/HK)が3.8%、舜宇光学科技(2382/HK)が3.1%、高偉電子HD(1415/HK)が2.9%、丘タイ科技(1478/HK)が1.0%ずつ下落した。丘タイ科技については、月次販売実績の落ち込みがマイナス。1月のカメラモジュール販売数は、前年同月比で56.6%減少した。
 医療サービスや医療機器の銘柄群もさえない。京東健康(6618/HK)が2.7%安、平安健康医療科技(1833/HK)が1.1%安、阿里健康信息技術(241/HK)が1.0%安、微創医療科学(853/HK)が2.7%安、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が1.6%安で前場取引を終えた。
 半面、ゼネコンや建機のインフラ建設セクターは物色される。中国交通建設(1800/HK)が2.3%高、中国鉄建(1186/HK)が1.6%高、中国中鉄(390/HK)が1.2%高、中聯重科(1157/HK)が12.4%高、中国龍工HD(3339/HK)が8.1%高と値を上げた。
 レストランチェーンや酒造の飲食関連も高い。海倫司国際HD(9869/HK)が7.8%、哺呷哺餐飲管理(520/HK)が6.3%、海底撈国際HD(6862/HK)が4.2%、華潤ビールHD(291/HK)が2.9%、青島ビール(168/HK)が2.0%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.53%高の3278.07ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。インフラ関連株、医薬品株、半導体株、素材株、空運株、保険・証券株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。公益株、不動産株、銀行株、海運株も売られた。


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