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2023/06/08 13:29

香港前場:ハンセン0.4%安で反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 8日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比74.48ポイント(0.39%)安の19177.52ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が48.84ポイント(0.75%)安の6492.32ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は440億6010万香港ドルと低水準が続いている(7日前場は457億2350万香港ドル)。
 米ハイテク株安が嫌気される流れ。金融引き締めの警戒感が強まる中、米長期金利が上昇し、昨夜の米株市場では、高PERのグロース株が多いナスダック指数が反落した。オーストラリア準備銀行(中銀)による2会合ぶりの利上げ続き、カナダ銀行(中央銀行)は7日、政策金利を予想に反し3会合ぶりに引き上げている。ただ、下値は限定的。「各国の利上げは経済が安定成長していることの裏付け」との見方もあり、中国経済にとっても追い風になると分析されている。前日発表の中国貿易統計では、外需の弱さが指摘されていた。また、中国経済対策に対する期待感も続いている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.3%安と他の指数をアンダーパフォームしている。個別では、企業向けソフトウエア開発大手の金蝶国際軟件集団(268/HK)が5.1%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が3.3%安、電子書籍ストアの閲文集団(772/HK)が2.9%安と下げが目立った。
 自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)が3.2%、小鵬汽車(9868/HK)が2.5%、比亜迪(1211/HK)が2.1%、吉利汽車HD(175/HK)が1.9%ずつ下落した。
 医薬品・医療機器セクターもさえない。百済神州(6160/HK)が2.9%安、山東新華製薬(719/HK)が1.3%安、康希諾生物(6185/HK)が1.2%安、微創医療科学(853/HK)が3.5%安、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が3.0%安で引けた。
 半面、中国不動産セクターは高い。合景泰富地産HD(1813/HK)が11.0%、碧桂園HD(2007/HK)が5.1%、融創中国HD(1918/HK)が4.0%、龍湖集団HD(960/HK)が3.4%ずつ上昇した。政策期待が持続。国務院研究発展センター傘下の中国経済時報は6日、中央・地方政府による不動産支援の動きが6月から加速する見通しなどと伝えた。政府系メディアが7日、不動産支援策の効果が表れるには、ある程度の時間を要するとの論評記事を掲載したものの、特段の売り材料にはなっていない。
 海運セクターもしっかり。東方海外(316/HK)が4.4%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.1%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.8%高、海豊国際HD(1308/HK)が1.4%高で前場取引を終えた。
 他の個別株動向では、旅行サイト中国大手の携程集団(9961/HK)が4.2%高。同社が公表した1〜3月期決算は、純損益が黒字に転換した。需要回復で、売り上げが倍増している。
 一方、本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%安の3193.96ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬品株、自動車株、メディア・娯楽株なども売られた。半面、不動産株は高い。銀行・保険株、素材株、エネルギー株、海運株、公益株も買われた。



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