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2023/03/20 13:30

香港前場:ハンセン2.6%安で反落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 週明け20日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比499.01ポイント(2.56%)安の19019.58ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が148.46ポイント(2.24%)安の6467.25ポイントとそろって反落した。売買代金は652億1750万香港ドルとなっている(17日前場は677億8610万香港ドル)。 
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。欧州銀行大手の救済を巡り、金融混乱の警戒感が依然としてくすぶっている。スイス銀行最大手UBSグループは19日、スイス政府の仲介で、信用不安が続くクレディ・スイス・グループを買収することで合意したと発表。最悪の事態は避けられたものの、買収にあたり、約2兆円相当の一部債権(AT1債、劣後債の一種)が無価値となるなど、痛手を被った投資家も多く、市場の一部からは「信用収縮」の広がりも指摘されている。中国人民銀行(中央銀行)は17日、預金準備率を0.25%引き下げると発表したが、これを好感する買いは限定された。朝方公表された3月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り1年物(前月は3.65%)と5年物(同4.30%)が予想通りそれぞれ7カ月連続で据え置かれている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安(76のうち下落75)。個別では、金融大手グループのHSBC(5/HK)が5.9%安、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が5.8%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(6862/HK)が5.2%安と下げが目立っている。
 セクター別では、英国や香港に拠点を置く金融が安い。上記したHSBCのほか、プルーデンシャル(2378/HK)が7.5%、スタンダード・チャータード(2888/HK)が5.0%、東亜銀行(23/HK)が3.4%、AIAグループ(1299/HK)が3.3%ずつ下落した。
 酒造やレストランチェーンなど飲食関連もさえない。前記した華潤ビールや海底撈のほか、百威亜太HD(バドワイザー・ブリューイング・カンパニーAPAC:1876/HK)が4.7%安、青島ビール(168/HK)が4.3%安、九毛九国際HD(9922/HK)が4.2%安、百勝中国HD(ヤム・チャイナ・ホールディングス:9987/HK)が3.3%安で引けた。
 医薬品・医療機器セクターも売られる。広州白雲山医薬集団(874/HK)が6.2%安、薬明生物技術(2269/HK)が5.2%安、翰森製薬集団(3692/HK)が4.7%安、微創医療科学(853/HK)が7.8%安、コン博医療HD(2216/HK)が2.9%安で前場取引を終えた。
 半面、産金銘柄は高い。中国黄金国際資源(2099/HK)が7.5%、招金鉱業(1818/HK)が6.9%、霊宝黄金(3330/HK)が6.8%、紫金鉱業集団(2899/HK)が3.8%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の3254.58ポイントで前場取引を終了した。銀行・保険株が高い。ハイテク株、不動産株、素材株、インフラ建設関連株、自動車株なども買われた。半面、医薬品株は安い。酒造・食品株、エネルギー株、公益株、空運株も売られた。



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