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2023/02/27 17:33

香港大引:ハンセン0.3%安で5日続落、中国の政策期待で下値は限定的 無料記事

 週明け27日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比66.53ポイント(0.33%)安の19943.51ポイントと5日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も33.23ポイント(0.50%)安の6670.22ポイントと続落している。ハンセン指数は昨年12月30日以来節目の20000ポイントを、約2カ月ぶりに割り込んだ。売買代金は1124億1550万香港ドルとなっている(24日は1163億1290万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が嫌気される流れ。米金融引き締め長期化の懸念が高まっているほか、欧米の対中圧力も不安材料としてくすぶっている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の経済対策に対する期待感は根強く、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。中国では国政助言機関の全国政治協商会議が3月4日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日に開幕する。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が3.7%安、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が3.4%安、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が3.1%安と下げが目立った。BYDについては、「今年初の値下げを実施した」と報じられる中、利益率の悪化が懸念されている(同社はその後、報道を否定)。
 セクター別では、非鉄が安い。上記した中国宏橋集団のほか、新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.4%、江西銅業(358/HK)が3.5%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.9%、中国アルミ(2600/HK)が2.4%ずつ下落した。
 中国保険・証券セクターもさえない。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.8%安、新華人寿保険(1336/HK)と中国人民保険集団(1339/HK)がそろって2.7%安、華泰証券(6886/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって1.6%安で取引を終えた。
 他の個別株動向では、ふ頭運営会社である天津港発展HD(3382/HK)が7.8%安。通期決算の60〜70%減益見通しが売り材料視されている。
 半面、レストランチェーンや酒造の外食関連銘柄はしっかり。海底撈国際HD(6862/HK)が13.7%、九毛九国際HD(9922/HK)が3.7%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が1.2%、青島ビール(168/HK)が3.3%、華潤ビールHD(291/HK)が2.6%、百威亜太HD(1876/HK)が2.4%ずつ上昇した。火鍋チェーン最大手の海底撈に関しては、通期業績の黒字転換見通しが好感されている。外食関連全般の追い風となった。
 一方、本土マーケットは4日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.28%安の3258.0ポイントで取引を終了した。ITハイテク株が安い。医薬品株、金融株、不動産株、自動車株、素材株なども売られた。半面、酒造・食品株は高い。レストラン・レジャー関連株、空運株、エネルギー株も買われた。



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