27日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比30.01ポイント（0.98％）高の3095.57ポイントに続伸した。
　新型コロナウイルス水際対策の見直しで買われる流れ。国務院（政府）は26日夜、2023年1月8日付で新型コロナウイルス感染症の法的分類を「乙類甲」から「乙類乙」に変更し、中国入国者全員に対するPCR検査と施設の集中隔離義務撤廃を発表した。現在は5日間の施設隔離と3日間の自宅隔離が義務付けられている。今後、陸路と水路による出入国も段階的に開放。中国人の海外旅行も解禁する方針だ。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、農林牧畜漁業セクターが相場をけん引。トウモロコシ加工の万向徳農（600371/SH）がストップ高、種子卸業務の甘粛省敦煌種業（600354/SH）が6.7％高、綿花生産の新疆塔里木農業総合開発（600359/SH）が5.9％高で引けた。
　石炭株も高い。石炭生産の山煤国際能源集団（600546/SH）が5.4％、同業の山西華陽集団新能（600348/SH）が4.7％、同業の山西蘭花科技創業（600123/SH）が3.9％ずつ上昇した。金融、非鉄金属、印刷包装、家電なども買われている。
　半面、医薬セクターは下げが目立つ。インフルエンザワクチンなどを生産する華潤双鶴薬業（6000623/SH）が9.4％、上海神奇製薬投資管理（600613/SH）が3.9％ずつ下落した。ほかメディア・エンターテイメント、自動車、バイクなども売られた。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.19ポイント（1.15％）高の281.43ポイント、深センB株指数が7.90ポイント（0.69％）高の1148.67ポイントで終了した。
　27日の香港市場は、クリスマス連休で休場。28日から取引再開する。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。