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2023/02/01 13:30

香港前場:ハンセン0.3%高で3日ぶり反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 1日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比60.02ポイント(0.27%)高の21902.35ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が71.61ポイント(0.96%)高の7496.53ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は799億3170万香港ドルにやや縮小している(1月31日前場は877億4820万香港ドル)。
 米金融引き締めの緩和期待が支えとなる流れ。米賃金インフレなどの鈍化を受け、米連邦準備理事会(FRB)は利上げを早期に停止する――との思惑が広がっている。昨夜の米市場では、主要株価指数が反発し、米10年債利回りが低下した。また、中国の景況感改善など中国景気の持ち直しも改めて意識されている。1月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.1となり、景況判断の境目となる50を4カ月ぶりに上回った。また、国際通貨基金(IMF)は31日、最新の世界経済見通し(WEO)を公表し、うち中国については、23年の成長率を5.2%(前回4.4%)に上方修正している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(1211/HK)が5.7%高、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.3%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が3.9%高と上げが目立った。BYDに関しては、通期利益5倍増の見通しが引き続き買い材料視されている。
 セクター別では、EV(電気自動車)関連が軒並み急伸。上記した比亜迪のほか、理想汽車(2015/HK)が8.7%高、小鵬汽車(9868/HK)が7.6%高、蔚来集団(9866/HK)が5.9%高と値を上げた。産業支援策が期待されている。新エネルギー車(NEV)普及のため、当局は今年も支援策を強める構えだ。
 海運セクターも高い。上述した東方海外のほか、海豊国際HD(1308/HK)が5.6%、太平洋航運集団(2343/HK)が4.7%、中遠海運HD(1919/HK)が4.4%ずつ上昇した。
 非鉄セクターもしっかり。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.8%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.9%高、中国アルミ(2600/HK)が3.4%高、江西銅業(358/HK)が1.8%高で引けた。
 半面、香港に拠点を置く金融はさえない。HSBC(5/HK)が2.5%安、中銀香港(2388/HK)が1.6%安、恒生銀行(11/HK)が1.2%安、渣打集団(2888/HK)が1.0%安と値を下げた。
 発電や設備の電力セクターも総じて安い。龍源電力集団(916/HK)が5.6%、中国電力国際発展(2380/HK)が4.2%、華電国際電力(1071/HK)が1.3%、ハルビン電気(1133/HK)が4.0%、東方電気(1072/HK)が3.4%ずつ下落した。風力発電で中国最大手の龍源電力については、通期決算の減益見通しが嫌気されている。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3258.93ポイントで前場の取引を終了した。素材株が高い。自動車株、ハイテク株、医薬品株、証券株なども買われた。半面、不動産株は安い。銀行・保険株、食品・酒造株、エネルギー株、公益株も売られた。



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