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2023/02/16 17:40

香港大引:ハンセン0.8%高で5日ぶり反発、テック指数は1.8%上昇 無料記事

 16日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比175.50ポイント(0.84%)高の20987.67ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が71.81ポイント(1.02%)高の7089.95ポイントと3日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は1229億440万香港ドルにやや拡大している(15日は1123億1290万香港ドル)。
 内外の景気期待が投資家心理を上向かせる流れ。1月の米小売売上高(前月比3.0%増の6970億米ドル)は3カ月ぶりにプラス成長を達成し、約2年ぶりの大幅な伸びを記録した。米GDPの7割近くを占める個人消費が回復すると期待され、景気後退(リセッション)の懸念も薄らいでいる。中国ではリオープン(経済再開)が進展し、当局は景気テコ入れスタンスを継続。国内景気は早期に持ち直す――との見方も根強い状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.8%高と他の指数をオーバーパフォームしている。個別では、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(992/HK)が6.7%高、動画配信プラットフォーム大手のビリビリ(9626/HK)が6.0%高、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が5.8%高と上げが目立った。聯想に関しては、同社の事業方針が好感されている。聯想のゼイ勇・最高技術責任者(CTO)兼上級副総裁はこのほど、人工知能生成コンテンツ(AI Generated Contents:AIGC)を自社の製品や事業に応用していく考えを示した。
 新興EV(電気自動車)関連も高い。蔚来集団(9866/HK)が4.9%、小鵬汽車(9868/HK)が4.1%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が1.9%ずつ上昇した。中国の自動車販売は回復しつつある。2月第1〜2週(1〜12日)の乗用車小売台数は前年同期比で46%増と堅調。うち、新エネルギー自動車(NEV)の小売台数は106%増加した。
 管理サービスやデベロッパーの中国不動産セクターもしっかり。華潤万象生活(1209/HK)が4.7%高、雅生活智慧城市服務(3319/HK)が3.2%高、碧桂園服務HD(6098/HK)が2.0%高、中国海外発展(688/HK)が3.1%高、合景泰富集団HD(1813/HK)が2.3%高と値を上げた。
 通信キャリアや設備・工事の通信関連セクターも物色される。中国電信(728/HK)が2.8%高、中国聯通(762/HK)が2.2%高、中国移動(941/HK)が2.0%高、京信通信系統HD(2342/HK)が2.1%高、中興通訊(763/HK)が1.5%高で取引を終えた。半面、非鉄セクターはさえない。中国宏橋集団(1378/HK)が4.2%安、中国アルミ(2600/HK)が3.6%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.6%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.8%安と値を下げた。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.96%安の3249.03ポイントで取引を終了した。半導体株が安い。非鉄株、電力株、金融株、自動車株、医薬品株、エネルギー株、インフラ建設関連株、不動産株、運輸株なども売られた。半面、通信株は高い。食品・酒造株の一角も買われた。



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