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2023/02/20 13:37

香港前場:ハンセン0.8%高で反発、上海総合は1.0%上昇 無料記事

 週明け20日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比167.35ポイント(0.81%)高の20887.16ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が63.00ポイント(0.90%)高の7054.27ポイントとそろって反発した。売買代金は595億1300万香港ドルに拡大している(17日前場は441億4520万香港ドル)。
 中国の景気テコ入れスタンスが好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は20日、リバースレポ取引により、満期分との差引で2240億人民元を市中供給した。人民銀は17日も巨額資金を供給している。また、23年新規専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒し発行額が前年同期比で大幅に増加している点も改めて材料視された。これまでに確認された各地方政府の重点プロジェクトは、鉄道や高速道路などの「旧型インフラ」に加え、人工知能(AI)、新素材などの「新型インフラ」も幅広くカバーされている。米金融引き締めの長期化や、米中対立の警戒感などで朝方は安く推移する場面がみられたものの、指数は前引けにかけて上げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が12.0%高、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が5.9%高、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(992/HK)が4.9%高と上げが目立った。
 セクター別では、キャリアや設備・工事の通信関連が高い。中国電信(728/HK)が5.1%、中国聯通(762/HK)が4.3%、中国移動(941/HK)が3.1%、京信通信系統HD(2342/HK)と中国通信服務(552/HK)がそろって2.8%ずつ上昇した。
 ゼネコンや建機、セメントなどインフラ建設関連も急伸。中国中鉄(390/HK)が4.6%高、中国交通建設(1800/HK)が4.0%高、中国鉄建(1186/HK)が2.4%高、中聯重科(1157/HK)が7.1%高、中国龍工HD(3339/HK)が5.1%高華潤水泥HD(1313/HK)が7.1%高、安徽海螺水泥(914/HK)が4.8%高で前場取引を終えた。建機に関しては、トルコ・シリアで発生した大地震の復興需要で輸出が増加するとの思惑もある。
 中国不動産セクターもしっかり。碧桂園HD(2007/HK)が3.9%高、中国海外発展(688/HK)が3.0%高、華潤置地(1109/HK)が2.5%高、龍湖集団HD(960/HK)が2.4%高で引けた。
 中国証券セクターも物色される。中信建投証券(6066/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって3.7%高、中信証券(6030/HK)が2.6%高と値を上げた。市場活性化の思惑が広がる。中国証券監督管理委員会(証監会)は17日、資本市場の健全な発展を促すため、全面的に株式発行の登録制を導入すると表明。登録制への移行により、IPOの手続きが簡素化され、上場に要する時間が短縮される。IPO件数の増加が期待される形だ。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.99%高の3255.80ポイントで取引を終了した。金融株が相場をけん引。インフラ関連株、通信・メディア株、不動産株、素材株、空運株、公益株、エネルギー株なども買われた。半面、医薬品株は安い。半導体株、自動車株の一角も売られた。



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