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2023/03/02 17:33

香港大引:ハンセン0.9%安で反落、金沙中国が4.9%下落 無料記事

 2日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比190.25ポイント(0.92%)安の20429.46ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が57.10ポイント(0.83%)安の6857.20ポイントそろって反落した。売買代金は1105億820万香港ドルに縮小している(1日は1539億2130万香港ドル)。
 米ハイテク株安が重しとなる流れ。昨夜の米市場では、米金利高が懸念され、ナスダック指数が0.7%安と続落した。米債券市場では、米10年債利回りが一時昨年11月以来となる4.0%を突破し、政策金利に連動しやすい2年債利回りは2007年以来となる4.9%まで上昇している。また、ハンセン指数は前日に4.2%高と急伸しただけに、その反動売りも出たようだ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国景況感の改善が支えとなっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの金沙中国(1928/HK)が4.9%安、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が4.7%安、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が4.3%安と下げが目立った。
 セクター別では、マカオ・カジノの下げが目立つ。上述した金沙中国のほか、永利澳門(1128/HK)が7.0%安、美高梅中国HD(2282/HK)が5.1%安、澳門博彩HD(880/HK)が3.4%安とそろって反落している。前日は、カジノ売上の回復基調を手がかりに、軒並み買われていた。
 自動車セクターも安い。蔚来集団(9866/HK)が13.2%、小鵬汽車(9868/HK)が5.0%、五菱汽車集団HD(305/HK)が4.1%ずつ下落した。新興EVメーカーの蔚来に関しては、22年第4四半期(10〜12月)決算の赤字幅拡大がネガティブ材料となっている。
 中国不動産セクターもさえない。万科企業(2202/HK)が4.9%安、旭輝(884/HK)が2.2%安、中国金茂HD(817/HK)が1.8%安、合景泰富地産(1813/HK)が1.7%安で引けた。万科企業は2日、H株の第三者割当増資を実施すると発表。1株利益の希薄化などが懸念された。
 半面、ゼネコン銘柄はしっかり。中国交通建設(1800/HK)が5.0%高、中国中鉄(390/HK)が4.1%高、中国鉄建(1186/HK)が3.9%高、中国建築国際集団(3311/HK)が3.3%高と値を上げた。建機や建材、エンジニアリングの銘柄群も物色されている。
 海運セクターも高い。東方海外(316/HK)が6.7%、太平洋航運集団(2343/HK)が4.2%、中遠海運HD(1919/HK)が4.1%、海豊国際HD(1308/HK)が2.9%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは3日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%安の3310.65ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。消費関連株、医薬品株、素材株、半導体株、証券株なども売られた。半面、ゼネコン株は高い。通信ネットワーク関連株、エネルギー株、運輸株、銀行・保険株も買われた。


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