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2023/03/30 13:35

香港前場:ハンセン0.7%安で3日ぶり反落、上海総合は0.2%下落 無料記事

 30日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比138.55ポイント(0.69%)安の20053.85ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が64.64ポイント(0.94%)安の6814.29ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は666億9460万香港ドルに縮小している(29日前場は828億2580万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。中国の経済情勢や、企業業績の動向を見極めたいとするムードが広がっている。中国ではあす31日(日本時間午前10時30分ごろ)、3月の製造業購買担当者景気指数(PMI、国家統計局などが集計)が公表される予定。また、香港では主要企業の決算報告が終盤を迎えている。米中対立の警戒感もくすぶる状況。台湾の蔡英文・総統は中米歴訪後、経由地の米国でマッカーシー下院議長と会談する見通しと伝わった。国務院台湾事務弁公室の報道官は29日の会見で、「両者が接触するなら断固反撃する」などとけん制している。昨夜の米ハイテク株高や、中国人民銀行(中央銀行)の資金供給継続などを好感し買いが先行したものの、上値は重く、指数は程なくマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が9.4%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が6.5%安、中国インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)が4.6%安と下げが目立った。中国人寿保険に関しては、業績不振が嫌気されている。同社の期末決算は36.8%減益で、配当の減額も予定された。
 セクター別では、中国の保険・証券が安い。上記した中国人寿保険のほか、新華人寿保険(1336/HK)が4.1%、中国平安保険(2318/HK)が3.0%、中信証券(6030/HK)と中信建投証券(6066/HK)がそろって2.1%、海通証券(6837/HK)が1.8%ずつ下落した。
 医療サービスや医療機器の銘柄群も売られる。前記した阿里健康信息技術のほか、京東健康(6618/HK)が6.8%安、医渡科技(2158/HK)が4.6%安、平安健康医療科技(1833/HK)が4.0%安、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が5.2%安、微創医療科学(853/HK)が3.5%安で前場取引を終えた。
 半面、不動産管理の銘柄群は高い。保利物業発展(6049/HK)が5.9%、融創服務HD(1516/HK)が3.1%、碧桂園服務HD(6098/HK)が1.9%、雅居楽雅生活服務(3319/HK)が1.5%ずつ上昇した。
 そのほか業績動向を手がかりにした物色では、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が4.9%高。同社が公表した通期決算は赤字幅が前年から縮小した。ほか、政府系不動産デベロッパーの深センHD(604/HK)が12.0%高。同社の通期業績は黒字に転換した。
 一方、本土マーケットは小幅ながら5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の3232.39ポイントで前場取引を終了した。不動産株が安い。通信ネットワーク株、金融株、消費関連株、素材株、インフラ関連株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。公益株、半導体株も買われた。


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