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2023/04/04 13:35

香港前場:ハンセン0.6%安で6日ぶり反落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 4日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比131.15ポイント(0.64%)安の20278.03ポイントと6日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が68.40ポイント(0.99%)安の6872.05ポイントと続落した。売買代金は643億450万香港ドルと低水準が続いている(3日前場は629億7070万香港ドル)。
 休場前に買いが手控えられる流れ。香港市場はあす5日が清明節、7日と10日がイースターで休場となる。米中対立の警戒感もくすぶる。マッカーシー米下院議長の事務所は3日、台湾の蔡英文・総統が中米歴訪後、経由地の米国で議長らと会談すると発表した。もっとも、下値を叩くような売りは見られない。中国の経済対策に対する期待感などが相場を支えている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.6%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、中国新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来集団(9866/HK)が8.5%安、同じくEVメーカーの小鵬汽車(9868/HK)が5.4%安、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が5.0%安と下げが目立った。蔚来や小鵬などEVに関しては、米EVメーカーのテスラが昨夜の米株市場で急落したことも逆風。テスラの1〜3月期販売台数は、値下げしたにもかかわらず伸び悩み、予想を下回った。
 中国不動産セクターも安い。合景泰富地産HD(1813/HK)が6.8%、中国金茂HD(817/HK)が4.7%、広州富力地産(2777/HK)が4.6%、碧桂園HD(2007/HK)が2.3%ずつ下落した。
 家電やスポーツ用品の中国消費セクターもさえない。創維集団(751/HK)が2.7%安、TCL電子HD(1070/HK)が2.1%安、海爾智家(6690/HK)が1.9%安、李寧(2331/HK)が5.8%安、安踏体育用品(2020/HK)が3.0%安と値を下げた。
 半面、エネルギー関連セクターはしっかり。中国海洋石油(883/HK)が2.3%高、中国石油天然気(857/HK)が1.9%高、中国石油化工(386/HK)が1.1%高、中国神華能源(1088/HK)が1.8%高、エン鉱能源集団(1171/HK)が1.4%高、中国中煤能源(1898/HK)が1.2%高で引けた。原油高が追い風。主要産油国が原油減産を発表する中、昨夜のWTI原油先物は6.3%高と大幅に3日続伸した。
 通信や半導体の銘柄も高い。中国電信(728/HK)が4.3%、中国聯通(762/HK)が3.5%、中国移動(941/HK)が2.2%、晶門半導体(2878/HK)が11.5%、中芯国際集成電路製造(981/HK)が7.0%ずつ上昇した。ネット大手が「ChatGPT(チャットGPT)」に似た対話型AI(人工知能)サービスに参入すると相次ぎ表明する中、需要拡大の思惑が続いている。また、半導体など先端技術を巡る米中摩擦の高まりを背景に、当局は産業支援の姿勢を続けるとの期待も根強い状況だ。
 一方、本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%高の3304.33ポイントで前場取引を終了した。エネルギー株が高い。通信株、ハイテク株、医薬品株、公益株、銀行株なども買われた。半面、消費関連株は安い。素材株、不動産株も売られた。



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