2023/03/13 17:43
香港大引:ハンセン2%高で5日ぶり反発、石油・通信などに買い
週明け13日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比376.05ポイント(1.95%)高の19695.97ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が144.33ポイント(2.24%)高の6590.23ポイントと6日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は1451億8520万香港ドルに縮小している(10日は1664億6520万香港ドル)。
中国の政策期待が相場を押し上げる流れ。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が本日午前に閉幕し、習近平・国家主席は「『強国建設』を推し進めていく」などと演説した。新しく任命された李強・首相は記者会見で、改革開放の政策を推進し、民営企業の成長を支援していく考えを示している。米利上げペース鈍化の観測も追い風。足もとで米雇用情勢が軟化する中、3月利上げの0.5%確率は急低下した。また、米地銀が相次いで破綻したことの株式相場に与える影響は、現時点で限定されている。米ブローカーの一部からは、「金融システムを安定化させるため、米連邦準備理事会(FRB)は3月の利上げを見送る可能性がある」との指摘もあった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油生産大手の中国海洋石油(883/HK)が6.0%高、石油・化学大手の中国石油化工(386/HK)が5.7%高、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が5.5%高と上げが目立った。
セクター別では、通信関連が高い。中国電信(728/HK)が6.4%、中国聯通(762/HK)が5.1%、中国移動(941/HK)が4.6%、中興通訊(763/HK)が6.5%、中国通信服務(552/HK)が6.4%ずつ上昇した。「デジタル中国」戦略の推進が追い風になると期待されている。中国電信と中国移動については、株主還元として配当性向を70%以上にすると表明したことも材料視された。
ゼネコンなどインフラ建設セクターもしっかり。中国中鉄(390/HK)が7.6%高、中国鉄建(1186/HK)が6.3%高、中国交通建設(1800/HK)が5.7%高、中国建築国際集団(3311/HK)が4.4%高と値を上げた。
酒造や外食、空運、カジノなど「リオープン(経済再開)」銘柄も物色される。上記した華潤ビールのほか、百威亜太HD(1876/HK)と青島ビール(168/HK)がそろって3.7%高、百勝中国HD(9987/HK)が5.0%高、九毛九国際HD(9922/HK)が3.4%高、中国国際航空(753/HK)が3.5%高、中国南方航空(1055/HK)が2.9%高、美高梅中国HD(2282/HK)が7.3%高、新濠国際発展(200/HK)が5.2%高で引けた。
半面、自動車セクターはさえない。長城汽車(2333/HK)が4.4%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.0%安、北京汽車(1958/HK)が1.9%安と値を下げた。利益率の悪化や販売競争の激化が引き続き不安視されている。主要な国内メーカーは、販売価格をそろって引き下げた。
中国不動産セクターも安い。旭輝(884/HK)が9.0%、合景泰富地産(1813/HK)が4.5%、碧桂園HD(2007/HK)が4.1%、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.4%ずつ下落した。碧桂園が通期決算の赤字転落見通しを発表。セクター全体の売り材料となっている。
一方、本土マーケットは6日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.20%高の3268.70ポイントで取引を終了した。通信・ネットワーク関連株が高い。インフラ関連株、エネルギー株、品・酒造株、素材株、公益株、金融株、運輸株なども買われた。半面、自動車株は安い。不動産株、半導体株、医薬品株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国の政策期待が相場を押し上げる流れ。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が本日午前に閉幕し、習近平・国家主席は「『強国建設』を推し進めていく」などと演説した。新しく任命された李強・首相は記者会見で、改革開放の政策を推進し、民営企業の成長を支援していく考えを示している。米利上げペース鈍化の観測も追い風。足もとで米雇用情勢が軟化する中、3月利上げの0.5%確率は急低下した。また、米地銀が相次いで破綻したことの株式相場に与える影響は、現時点で限定されている。米ブローカーの一部からは、「金融システムを安定化させるため、米連邦準備理事会(FRB)は3月の利上げを見送る可能性がある」との指摘もあった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油生産大手の中国海洋石油(883/HK)が6.0%高、石油・化学大手の中国石油化工(386/HK)が5.7%高、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が5.5%高と上げが目立った。
セクター別では、通信関連が高い。中国電信(728/HK)が6.4%、中国聯通(762/HK)が5.1%、中国移動(941/HK)が4.6%、中興通訊(763/HK)が6.5%、中国通信服務(552/HK)が6.4%ずつ上昇した。「デジタル中国」戦略の推進が追い風になると期待されている。中国電信と中国移動については、株主還元として配当性向を70%以上にすると表明したことも材料視された。
ゼネコンなどインフラ建設セクターもしっかり。中国中鉄(390/HK)が7.6%高、中国鉄建(1186/HK)が6.3%高、中国交通建設(1800/HK)が5.7%高、中国建築国際集団(3311/HK)が4.4%高と値を上げた。
酒造や外食、空運、カジノなど「リオープン(経済再開)」銘柄も物色される。上記した華潤ビールのほか、百威亜太HD(1876/HK)と青島ビール(168/HK)がそろって3.7%高、百勝中国HD(9987/HK)が5.0%高、九毛九国際HD(9922/HK)が3.4%高、中国国際航空(753/HK)が3.5%高、中国南方航空(1055/HK)が2.9%高、美高梅中国HD(2282/HK)が7.3%高、新濠国際発展(200/HK)が5.2%高で引けた。
半面、自動車セクターはさえない。長城汽車(2333/HK)が4.4%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.0%安、北京汽車(1958/HK)が1.9%安と値を下げた。利益率の悪化や販売競争の激化が引き続き不安視されている。主要な国内メーカーは、販売価格をそろって引き下げた。
中国不動産セクターも安い。旭輝(884/HK)が9.0%、合景泰富地産(1813/HK)が4.5%、碧桂園HD(2007/HK)が4.1%、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.4%ずつ下落した。碧桂園が通期決算の赤字転落見通しを発表。セクター全体の売り材料となっている。
一方、本土マーケットは6日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.20%高の3268.70ポイントで取引を終了した。通信・ネットワーク関連株が高い。インフラ関連株、エネルギー株、品・酒造株、素材株、公益株、金融株、運輸株なども買われた。半面、自動車株は安い。不動産株、半導体株、医薬品株も売られた。
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